セダンのイメージ残しながら、流行りのSUV専用ボディーに 世界的なSUVブーム、最高級車にも
これまでセダンのセンチュリーもボディーカラーは4色あったが、黒が大半だった。これに対して、SUVのセンチュリーはボディーカラーが7色あり、「ボディーカラーや内装など、お客様のお好みに合ったカスタマイズを行う」とトヨタは説明する。
ボディサイズもセダンに比べ全長とホイールベースこそわずかに短いものの、全幅は広く、最低地上高もSUVらしく高くなっている。エンジンとパワートレインもセダンのV8・5.0リッター縦置きハイブリッドの後輪駆動から、SUVはFFベースのV6・3.5リッター横置きのプラグインハイブリッドとなり、後輪はモーターで駆動する。
クルマとしての骨格はセダンとSUVで全く異なり、言わば別のクルマだが、最高級車センチュリーのイメージを残しながら、流行りのSUV専用ボディーを与えることで、新鮮味を出すことに成功している。
海外では英国の最高級車「ロールス・ロイス」や「ベントレー」にもセダンをベースにしたSUVが存在する。
「ロールスロイス カリナン」や「ベントレー ベンテイガ」だが、ロールスロイス カリナンはセンチュリーSUVにフロントマスクやサイドビューが似ているといったら言い過ぎだろうか。ロールス・ロイスも英国皇室の御料車として使われている。
世界的に進むSUV化の波は、ロールス・ロイスなど最高級車にも押し寄せているということだ。トヨタが、このロールス・ロイスのイメージを狙ったかどうかわからないが、これまでセダンしか選択肢がなかったセンチュリー・オーナーにとっては、SUVの登場は朗報かもしれない。