非常に優秀だが、部下の気持ちに共感することができない
さて、こんなやっかいな存在の「クラッシャー上司」。見過ごしたまま放置すると、組織を崩壊させるリスクもあるし、本人も自覚していないケースもある。そこで、アスマークでは「クラッシャー上司」にならないよう、チェックリストを作った。
まず、「クラッシャー上司」の代表的な特徴を5つ説明している【図表1】。
(1)部下を追い詰めていることに対して自覚がない。
(2)部下の気持ちに共感することができない。
(3)高圧的なコミュニケーションの取り方をする。
(4)自分の考えに固執しており、聞く耳を持たない。
(5)優秀な成果を出した実績がある(評価が高い)。
ところで、「クラッシャー上司」と「パワハラ上司」の決定的な違いはこうだ【図表2】。
かいつまんで言えば、部下にハラスメント行なって追い込む点は同じだが、目的が違う。「パワハラ上司」が「憂さ晴らしや嫌がらせ」なのに対し、「クラッシャー上司」は「仕事や成績のため」であること。また、社内の評価が、「パワハラ上司」が「必ずしも優秀な人物とは限らない」のに対し、「クラッシャー上司」は「業績が優秀なため、組織から必要とされていることが多い」ことだ。
また、「クラッシャー上司」は「自分の意見が正しいと思い込んでいる」が、「パワハラ上司」にはそのような信念があるかどうか、不明である。