学校給食のコスト増、自治体も把握できずに右往左往
帝国データバンクではこうコメントしている。
「最近では、大手飲食チェーンや宅配事業者などが給食事業へ参入・展開するケースも多く、地場給食事業者間の競争も激化している。加えて、学校や官公庁などの入札事業では価格競争に陥りやすいうえ、食材費や人件費が入札当時の想定より高騰したとしても『契約期間中の価格改定が非常に困難』といったケースも散見され、価格転嫁できずに採算割れとなり業績が悪化する事業者が増加している。
足元では、2022年以降累計で5万品目を超える食品が値上げされるなど、急激に進んだ物価高を背景に、補正予算などで給食事業者へのコスト補填を検討・実施する地方自治体もある。ただ、『どのような根拠でコストアップ分を計算すればいいかわからない』といった声も寄せられ、給食事業者と行政の双方でコスト上昇と価格転嫁のバランスを決める場が求められる」
(福田和郎)