西武池袋本店スト決行! 街行く人はスマホで撮影し、SNSにアップしていた

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   午前10時、いつもなら上がるシャッターは閉ざされたままだった――。2023年8月31日、大手百貨店「そごう・西武」の西武池袋本店でストライキが決行された。

   背景として、流通大手の「セブン&アイ・ホールディングス(HD)」が、傘下としていた百貨店「そごう・西武」の米投資ファンドへの売却計画をめぐって、「そごう・西武労働組合」が反発。労組側は雇用などへの懸念から、経営側に対し、ストライキを行うことを事前に発表していた。

   J-CAST会社ウォッチ編集部記者が現場に到着したのは10時前。天気は晴れ。容赦ない残暑の中、通常ならまもなく営業を始める同店前にはおびただしい数のマスコミが陣取っていた。閉ざされたままのシャッターには「臨時閉館のお知らせ」が貼られていた。

  • 大手百貨店では61年ぶりのストライキとなった西武池袋本店
    大手百貨店では61年ぶりのストライキとなった西武池袋本店
  • 「臨時閉館のお知らせ」と書かれた紙が貼られていたシャッター
    「臨時閉館のお知らせ」と書かれた紙が貼られていたシャッター
  • 大手百貨店では61年ぶりのストライキとなった西武池袋本店
  • 「臨時閉館のお知らせ」と書かれた紙が貼られていたシャッター

ストライキのお知らせが貼られたシャッターを、スマホで撮影する通行人

   営業時間を迎えるも開かないシャッターの前では、脚立に上って写真撮影を行うカメラマンの姿があった。また、マイクを握りしめたリポーターと思しき人物とカメラマンの組み合わせといったテレビ局の撮影班とみられるグループも。報道関係者がこれでもかとひしめき合っていた同店前だったが、それに混じって目立っていたのが、ストライキのお知らせが貼られたシャッターをスマホで撮影する通行人の姿だった。

   同店は明治通りの歩道沿いに存在しており、マスコミの集団は道路沿いのガードレール付近に集中。このため、一般人は店舗のシャッター側に寄って歩行することになるが、その際にはふと足を止めてスマホをシャッターに向け、撮影を行う通行人がチラホラと出ていた。SNSにアップロードするのだろうか、人によっては報道関係者よろしく、ガードレール側に立って撮影する通行人もいた。前日からストライキの報道が始まっていたため、世間の注目度は高いようだ。大手百貨店では61年ぶりのストライキだった。


現場ではスマホで撮影する通行人が多く見られた

   ストライキとは無関係ながらその光景をスマホで撮影するという注目のされ方が、令和のストライキの風景なのかもしれない。では、SNSにこれらの写真は上がっているのだろうか。そこで、SNS上でこれらの写真を「西武 スト」といった検索ワードで探してみると、たしかに、自らが撮影したこれらの光景を添付しつつ、ストライキへの感想をつづった投稿がなされているのが分かる。

   なお、セブン&アイHDは31日午前、臨時取締役会を開き、9月1日付で売却することを決議した。(J-CAST会社ウォッチ編集部 坂下朋永)

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