就職先や転職先、投資先を選ぶとき、会社の業績だけでなく従業員数や給与の増減も気になりませんか?
上場企業の財務諸表から社員の給与情報などをさぐる「のぞき見! となりの会社」。今回取り上げるのは、2023年8月24日に東証スタンダードへの上場が承認されたオカムラ食品工業です。
オカムラ食品工業は1971年、水産加工品販売製造会社として青森市に設立。一時は北米の日本食マーケットを狙って進出を図りましたが、現在は日本およびアジア市場を中心に展開。代表取締役の岡村恒一氏は1961年生まれ。父が創業した同社へ1987年に入社。1997年から現職を務めています。
川上から川下までの垂直統合型のビジネス
それではまず、オカムラ食品工業の近年の業績の推移を見てみましょう。
オカムラ食品工業の売上高は右肩上がりに伸びています。2018年6月期の売上高は39億円あまりでしたが、4年後の2022年6月期には6倍以上の241億円となっています。
2022年6月期の営業利益は29.6億円で、営業利益率は12.3%。営業利益率2桁は食品加工業界ではかなり高い方といえるでしょう。
2023年6月期第3四半期の連結累計実績は、売上高が208億5500万円、営業利益が27億9900万円、営業利益が13.4%、四半期純利益が20億6300万円。期末時点で前期を上回る見込みです。
オカムラ食品工業は、サーモンを中心とした川上から川下までの垂直統合型のビジネスモデルでグローバルに事業を展開しています。セグメントは以下の4つです。
●生食用のサーモントラウトを養殖して国内外に向け販売する「養殖事業」
●魚卵・成魚を原料として顧客の要望に沿って加工し販売を行う「国内加工事業」
●海外の加工拠点において水産加工品を製造する「海外加工事業」
●海外に拠点を有し現地の日系スーパーマーケットや日本食レストランに日本から輸入した日本食材を販売する「海外卸売事業」