6月の家計調査...2人以上世帯の消費支出、前年同月より4.2%減少 全10項目中8項目で前年を下回る厳しさ
こうなると、賃上げの恩恵を実感できないから、消費にも影響が出ないはずはない。
総務省が8月8日に発表した6月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は27万5545円と、物価の影響を除いた実質で前年同月より4.2%も減少した。5月の4%減から減少幅は拡大している。
項目別で見ると、全10項目中8項目で前年を下回った。
食料は3.9%減と、9か月連続マイナスで「物価上昇などで肉食需要が縮小した」(総務省)ほか、菓子類の支出減も目立った。
また、エアコン向けの支出が28.3%減、洗濯機は63.6%減るなど、家具・家事用品が17.6%減り、コロナ禍での巣ごもり需要の反動で大幅減になった。
一方、新型コロナウイルス禍からの正常化でサービス消費は堅調で、国内外のパック旅行を中心とする教養娯楽サービスは4.1%増、外食も1.8%増えた。
ただ、外食の伸びは5月の6.7%増からは大きく減速するなど、サービス消費にも一服感が出ている。