防災セットの入れ替えは「半年~1年に1回」
大地震への「備え」はどうか――。
調査で、「自宅に食料や飲料水、衛生用品などの防災セットを用意していますか」との問いに、半数以上の54.5%人が「用意している」と答えていたことがわかった。「用意していない」人は45.5%だった。【図4参照】
また、「用意している」と答えた人(n=498)に、「防災セットの点検や入れ替えを、どのくらいの頻度でしていますか」と聞いたところ、「半年~1年に1回」の頻度で点検や入れ替えをしていると答えた人が57.5%(「半年に1回」17.7%と「1年に1回」39.8%の合計)にのぼることがわかった。
その一方で、「2~3年に1回」と答えた人が30.7%、「4~5年に1回」が5.8%だった。「5年以上していない」という人も6.0%いた。1割強は、4年以上点検や入れ替えをしていないという。【図5参照】
調査では、住まいについても聞いた(n=914)。「もし震度7の地震が起こったら、現在の住まいになんらかの被害があると思いますか」の問いに、「全壊すると思う」と答えた人は17.0%、「半壊すると思う」が27.7%、「一部損壊すると思う」が47.7%と、合わせて92.4%の人が「なんらかの被害がある」と思っていることがわかった。【図6参照】
さらに、築年数別に聞いたところ、「築31年以上」の家に住んでいる人の34.6%が「全壊すると思う」と回答。「半壊すると思う」と答えた人は31.8%もいた。その一方で、築年数が「5年以下」でも、85.1%(「全壊すると思う」と答えた人は8.7%と「半壊すると思う」22.1%、「一部損壊すると思う」55.3%の合計)もの人が、住まいがなんらかの損壊を受けると心配していることがわかった。【図7参照】
こうした調査結果に、国際災害レスキューナースで一般社団法人 育母塾代表理事の辻直美さんは、
「近年、大きな地震が頻発していることを受けて、自宅がなんらかの被災にあう可能性があると感じているなど、地震が身近に感じている人が多くいることが明確になりました。しかし、防災セットを用意しているかというと半数になり、そのうち半年から一年での点検が6割と、かなり少なくなります。危機感があるのに実際に準備をしているのが半数というのはかなり問題です。
被災したら助かることが第一目標です。しかし、次はそこから生き抜いて、元の生活に戻ることが必要です。被災から復興へスイッチするには、最低でも防災セットの充実は必須です」
とコメントを寄せている。