新入社員の意識調査 今の会社であと何年働く?...「3年以内」24.1%、「10年以内」49.1% マイナビ転職

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   最近の新入社員は、入社と同時に転職サイトに登録するという話を漏れ聞くが、そんな若い彼らの意識とは?

   総合転職情報サイト『マイナビ転職』を運営するマイナビ(東京都千代田区)が2023年8月21日に発表した「新入社員の意識調査(2023)」によると、新入社員に「今の会社であと何年くらい働くと思うか」聞いた質問では「3年以内」が24.1%、「10年以内」では49.1%となることがわかった。

   もっとも、上司や先輩の行動や態度でうれしかったことでは、最多は「雑談で話し掛けてくれる」(60.6%)で、このほか「褒めてくれる」(36.8%)、「良くない時はきちんと指摘してくれる」(31.4%)なども高く、離職率を下げるには積極的にコミュニケーションも必要だ。

  • さまざまな職場を経験したいという意見も上がった(写真はイメージです)
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今の仕事は何年後くらいまであると思う?...「20年以上」40.5% DXや生成AIの出現で不安も?

   この調査は2023年6月16日~18日、2023年卒の新入社員を対象にウェブでおこなった。有効回答数は800人。内訳は22歳~23歳の男性400人、女性400人。

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今の会社は何年後くらいまであると思うか?(マイナビの作成)

   はじめに、今の会社は何年後まであると思うかを聞いた。最多は「20年以上」で「49.9%」となった。次いで「分からない」が「22.8%」、「10年から20年くらい」が「22.4%」という結果になった。

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今の仕事は何年後くらいまであると思うか?(マイナビの作成)

   続いて、「今の仕事」が何年後まであると思うかを聞いてみると、こちらも最多は「20年以上」で「40.5%」。「分からない」が「22.6%」、「5?10年くらい」が「15.0%」となった。

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今の職種内容は、何年後くらいまであると思うか?(マイナビの作成)

   職種別では、特に「IT専門職」「経理・事務・企画」「技能工・物流・配送」では「10年以下」が3割近い。同社では「DXや生成AIの出現をはじめ、社会が変化していくなかで今後も同じように働き続けることができるのか、不安を感じている様子がうかがえる」と指摘している。

   一方で、「医療・福祉・教育」では「20年以上」が「66.4%」と、全体平均よりも25.9ポイント高い結果となった。少子高齢化の影響もあり、今後も継続してニーズがあると感じているようだ。

今の会社であと何年くらい働く? 「3年以内」24.1%...男性よりも、女性が高い

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今の会社であと何年くらい働くと思うか?(マイナビの作成)

   新入社員に今の会社であと何年くらい働くと思うかを聞くと、全体では「3年以内」が「24.1%」、男性では「18.3%」、女性では「30.0%」となった。

   言い換えれば、10年以内に退職を視野に入れている人は全体で「49.1%」(3年以内:24.1%、4?5年くらい:16.0%、6?10年くらい:9.0%)で過半数に迫った。

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今の会社で、ずっと(長く)働くと思わない理由は?(マイナビの作成)

   次に、今の会社で、ずっと(長く)働くと思わない理由をきくと、「ライフステージに合わせて働き方を変えたいから」が最多で32.6%。男性は「20.9%」で、女性は「41.6%」となった。女性の方が2倍近い高かった。

   一方で、「いろいろな会社で経験を積んで行きたいから」は全体で「25.7%」。男性で「29.7%」、女性で「22.6%」となり、「経験」という面では男性のほうが高かった。

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今の会社であと何年ぐらい働くと思うか?(直近の月収別)(マイナビの作成)

   ちなみに、「直近の月収別」で、「今の会社であと何年ぐらい働くと思うか」について見てみると、「月収18万以下」(n=128)は「3年以内」が「36.7%」で、他よりも高くなっている。一方で「22?24万円台」(n=229)では、「10年以上」が「37.1%」で、他よりも高くなっている。同社は「給与が勤続意向に一定の影響を与えることがうかがえた」としている。

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上司・先輩の態度や行動でうれしかったこと(勤続意向年数別)(マイナビの作成)

   最後に、上司や先輩の行動や態度でうれしかったことを聞いた。最多は「雑談で話し掛けてくれる」が「60.6%」。このほか、「褒めてくれる」が「36.8%」、「良くない時はきちんと指摘してくれる」が「31.4%」なども高かった。

   同社は「上司や先輩は成長のための指導をするだけではなく、雑談などを含めた積極的なコミュニケーションが求められている」と指摘している。

   今回の調査を受けて、『マイナビ転職』編集長の荻田泰夫氏は、次のようにコメントしている。

「『今の会社で定年まで働く予定』が2割を切っていることを考えると、『他社でも通用する人材にならなければ』『仕事(収入手段)を失わないためにどうすべきか』という焦りや危機感を覚えることも想像がつきます」
「そんな彼らの定着には『寄り添い、不安を払拭するコミュニケーション』がますます重要になります。業務だけでなく今後のキャリアを相談できる関係性を築くために、コミュニケーション量を増やし話し掛けやすい雰囲気を作る、『1on1』や定期面談を実施していくなど、身近なところから始めてみてはいかがでしょうか」
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