マツタケの大量生産の可能性やいかに?
ゲノムを全て解読し、遺伝子の数の特定に至ったという今回の研究。J-CAST 会社ウォッチ編集部はいよいよ、世の人々の「夢」ともいえるマツタケの大量生産の可能性について質問した。
――報道ではマツタケが人工栽培できるようになる可能性に言及するものもありましたが、ゲノム解読が終わったことで、実際、マツタケの大量生産への可能性が開かれたといった動きはあるのでしょうか。
白澤氏 正直な話、まだ「〇年後にはできるかもしれません」といった話すらできない状況です。今後、遺伝子の解析が進んで「人工栽培する際に必要な遺伝子」なるものが発見されることが想定されるわけですが、そのような発見が、5年後とか10年後にあるのではないかというレベルの段階です。そして、そこから人工栽培の試験を始める......という展開になるでしょうか。
――まだまだ先は長そうですね。ところで、ゲノムを解読することによって、マツタケから医薬品が作れるようになる可能性は?
白澤氏 マツタケの遺伝子の研究が進んで代謝系の遺伝子が見つかり、その働きが分かれば何かしらの医薬品の開発につながるかもしれません。
――そもそも今回、マツタケのゲノムを全て解析しようという計画が持ち上がったきっかけはなんだったのでしょうか。
白澤氏 それは、マツタケを「保全」していきたいからです。
――と、いいますと? ぜひ詳しく教えてください!