「ブルーカーボン」を吸収源とするガラス製品を開発! 東洋製罐グループHDの挑戦【脱炭素銘柄をねらう】

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2050年「目指す姿・ありたい姿」に向けた戦略に「ブルーカーボン」

   東洋製罐GHDは、2050年の「目指す姿・ありたい姿」を、「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人々の幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指して事業活動を推進している。

   「統合報告書 2022」によると、「中長期目標2030」、「中期経営計画2025」を、2050年の「目指す姿・ありたい姿」に近づいていくためのロードマップと位置付けている。

   とくに、「ブルーカーボン」については、「中期経営計画2025において取り組む内容」の「新たな成長領域の探索・事業化・収益化」で、「ガラス製品のブルーカーボン活用など環境対応型製品・サービスの開発など」と明記している。

   ブルーカーボンが、同社の2050年の「目指す姿・ありたい姿」に向けた戦略に、明確に位置づけられ、企業の進む方向が明確化されていることがわかる。

   東洋製罐GHDの株価を5年(中期)チャートでみると、高値は2018年12月の2703円、安値は20年10月の973円だった。23年8月24日現在の株価2390円00銭は、高値2703円の88.4%の位置にあたる。

   会社四季報最新銘柄レポート(8月9号)によると、東洋製罐GHDの今期経常利益は、前期比81.6%の増益を見込んでおり、好調。それもあって、現在の株価は今年1月の安値(1551円00銭)から839円00銭(値上がり率にして64.8%)の上昇となっている。

   「統合報告書 2022」には、

「2050年の『目指す姿・ありたい姿』と現状にはまだまだギャップがあり、それを埋めていくことは簡単ではありません。一足飛びに理想に近づくことはできないので、日々改善や新たな挑戦に取り組みながら一歩ずつ着実に前進していきます」

   とある。

   PBR(株価純資産倍率)は0.65倍と、東証が求める1倍を下回る「割安株」である。

   将来性も期待できるとなれば、「買い」といきたいところだが、東洋製罐GHD株の取得目標価格は5年チャートから、1600~1800円とみているので、年初来高値にある現在はしばらく様子見と考えた。(石井治彦)

【東洋製罐グループホールディングス 5901】
年初来高値 2023年8月15日●2407円50銭
年初来安値 2023年1月13日●1551円00銭
直近 終値 2023年8月24日●2390円00銭

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