2040年の新築住宅着工件数、2010年比で3割減の予測 だが、大工などは約5割減の見込み
大工を中心とした住宅建設業界の働き手の減少は、労働時間が長く、重労働であるのに対し、賃金が見合わないことが大きいとされる。
また、かつては「親方」と呼ばれる熟練の大工が若い弟子を多数抱えて技術を伝えてきたが、熟練の大工がどんどん減っていることや、経済的に苦しくてたくさんの弟子を持てないケースも多く、若い人材を育てる環境が悪化しているとされる。
もちろん、人口減少などで日本の新築住宅の着工件数も減少傾向にあり、技能者が減っても影響はそれほど大きくないのではないか、という見方もある。
しかし、野村総研の予測によれば2040年の新築住宅着工件数は、2010年の実績値に比べ3割強減少するのに対し、大工などの技能者は約5割も減ると見込まれ、「技能者は着工件数を上回るペースで減少する」と見ている。