退職者がオススメ「辞めたけど良い企業、外資・日系30社ランキング」...共通点は若手育てて送り出す「卒業文化」、合言葉は「やりたいことは何?」

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特許庁「若手が数年で圧倒的に成長ができる、充実した教育研修制度」

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やる気がモリモリ出る(写真はイメージ)

   これに対して日系企業は、「待遇面の満足度」「社員の相互尊重」「人材の長期育成」のスコアが高い結果となった。リクルートグループを除くと、「卒業前提」といったワードをあげる声は少なく、実際に「人材の長期育成」に対する評価スコアは外資と比べ高い結果となっている。

   また、昨今、若手の成長機会が乏しい職場を指す「ゆるい職場」というキーワードが注目されているが、元社員のクチコミからは、その逆である「ゆるくない職場」だったという評価がうかがえる。日系企業のクチコミをみると――。

特許庁「若手は数年で圧倒的成長ができる教育研修制度があります。勉強は大変でしたが、同期メンバーで協力して乗り切りました。良かった経験でした」(審査官、男性)
日鉄エンジニアリング「社会のインフラを支えている意識があり、その点では非常にやり甲斐がある。また、そう言った意識を持つ社員が揃っており働く環境としては申し分ない」(DXC、男性)
商船三井「若手に多くの裁量が任されるので、多くの経験を積むことができ成長が期待できる。ジョブローテーションを厳密に実施している点は人材育成に力を入れている証。上司が部下を育てる意識も非常に強い」(営業、男性)
大和證券グループ「新卒で入社するにはいい会社だと思います。サラリーマンとして基本的な技能は身につきますし、今後事業会社に転職したとしても、身につけた基本スキル・金融知識は無駄になりません」(営業、男性)
キーエンス「若手を育てる文化がある。研修等はかなり充実している。営業であれば、テレアポから社長クラスの方との折衝力を1年目から高めることができる」(営業、男性)
味の素「営業や事業管理の実務から、事業・プロジェクト・組織のマネジメントまで、それも国内外で経験できたことは本当に自分の糧になった。良い上司や先輩にも恵まれたうえ、優秀な同僚と部下との協働は自分を鍛えてくれた」(事業マネジメント、男性)
第一三共「とてもよい会社でした。目標やビジョンも明確ですし、ここで働くためのプライドを意識させるような仕組みもたくさんありました。例えば年収も国内ナンバーワンを目指すに相応しい設計をしています」(MR、女性)

   卒業する人も気持ちよく会社を去り、それを承知で企業も温かく育てる。「いい会社」と社員を成長させ、自らも成長していく経営をするものだろう。

   昨今では、退職者を再雇用する「アルムナイ(卒業生)採用」を活用する動きもあり、退職者とのつながりを重視する企業が増えている。自社で培った経験を糧に他社でも活躍できる人材を育成し、送り出すことができる企業文化を構築することは、長い目で見れば自社にとってプラスになるはずだ。

   調査は、2020年以降に退職者からの投稿が10件以上ある4085社(30万7458件)のクチコミを対象データとした。(福田和郎)

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