「独立開業であっても『経営者マインド』をもって、社会と会社を良くしてほしい」家事代行のベアーズ
続いては家事代行業を行う「ベアーズ」(東京都中央区)を取材した。
同社では「気持ちに寄り添うクリーニング」のモットーのもと、一般家庭クリーニングや商業店舗クリーニングの事業を行う。共働き世帯の増加や民泊施設の定期清掃案件の増加、高齢化による家事の代行の増加などの要因によって案件数を増やしているという。
さらに、ベアーズで特に力を入れているのは研修だという。本部研修からはじまり、基幹店研修、現場実地研修の段取りとなっており、開業に向けては70項目のテストに合格しなければならない。
また、開業後には別でアルバイトを2~3人雇い、本部から紹介される案件を業務委託形式でサービスを行うかたちとなるようだ。1案件あたりの平均単価は4万8000円ほど、初期費用は350万円で、固定ロイヤリティはなく売り上げの8%となっている。
担当者によると、
「紹介する案件は富裕層の方の住宅や、商業店舗クリーニングなど豊富にあります。ハウスクリーニングはこれからも伸びていく業界で直接感謝してもらえる仕事であるため、シニアの元管理職の方が現場の仕事がやりたくて入社してくることもあります」
と話していた。
この事業を始めるうえで成功する人の特長を聞いてみると、
「起業マインドのある経営者タイプの人は間違いなく成功する。仕事の上限を決めないで、社会のため、お客様のために頑張れる人は成長が早い」
と答えてくれた。
では、実際に事業を始めた人の声は――。ベアーズのパンフレットには、次のような声があがっている。
「はじめてハウスクリーニングを依頼した方、リピーターの方、企業様も安心して、サービス業としてお客様に喜んでいただけるよう日々努めていきたい」(男性・37歳)
「20代半ばまで飲食業界で働き、様々な仕事を経験する中で自分の店を持ちたいと思うようになりました。開業資金を貯めるために入ったハウスクリーニング業界で仕事にやりがいを感じ、起業しました。お客様の笑顔に出会え、多くの社員を抱え充実しています」(男性・46歳)
コミュニケーションを大切にすること、起業家マインドを持って取り組むこと、なによりも「自分らしさ」を活かすことが、独立開業・フランチャイズの成功の秘訣なのかもしれない。イベントを取材してみて、そんなふうに思った。