女性管理職の比率が高く、女性活躍が進む業界に共通する特長とは?(鷲尾香一)

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業種別で女性管理職の割合が突出して高いのは、医療と介護

   業種別の役職別女性管理職の割合を見ると、医療、介護は係長、課長、部長、役員のいずれでも1位で、特に役員の女性の割合が49.1%と約半数を占めているのは、特筆すべき点だろう。

   係長では2位が金融、保険、3位が生活関連サービス、娯楽。だが、課長では逆転して、2位が生活関連サービス、娯楽、3位が金融、保険となっている。部長では2位が生活関連サービス、娯楽、3位に教育、学修支援がとなる。

   さらに、役員では2位は生活関連サービス、娯楽だが、3位に宿泊、飲食サービスが急浮上する。生活関連サービス、娯楽と宿泊、飲食サービスでは、役員の3割以上が女性となっている。これに対して、係長では36.3%で2位だった金融、保険は、役員では9.2%にまで女性の比率は低下している。(表2)

   医療、介護や生活関連サービス、娯楽、あるいは宿泊、飲食サービスなどのように、女性の細やかな心遣いが活かせる業種では、女性管理職の比率も高く、女性の活用が進んでいるといえそうだ。だが、ひるがえってそれ以外の業種については、少なくとも女性の活用が進んでいるとはいえそうにもないのが実態だろう。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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