管理職に占める女性の割合...係長以上14.7%、課長以上12.7%
では、女性はどの程度、管理職に就いているのか。
企業規模10人以上の企業全体の中で、女性の管理職(役員を含む)がいる割合は、係長以上では2021年度の61.1%から0.6ポイント低下して60.5%に、課長以上では同52.1%から1.1ポイント低下して52.1%となっている。
同様に、企業規模10人以上の企業全体で、役職別に女性の管理職のいる割合を見ると、係長は22.9%、課長は22.3%、部長は12.0%、役員は32.4%となっている。
近年、2015年度以降の傾向を見ると、係長、課長、部長は微増傾向にあるが、役員は2018年度以降、減少傾向にある。(グラフ1)
次いで、管理職に占める女性の割合を見ると、企業規模10人以上の企業では、係長以上(役員を含む)の女性の管理職の割合は2021年度の14.5%から0.2ポイント上昇して14.7%、課長以上(同)では2021年度の12.3%から0.4ポイント上昇して12.7%となっている。
同様に、企業規模10人以上の企業で、それぞれの役職に占める女性の割合では、係長18.7%、課長11.6%、部長8.0%、役員21.1%なっている。
近年、2015年度以降の傾向を見ると、係長、課長は増加傾向が続いているものの、部長、役員に占める女性の割合は横ばいが続いている。(グラフ2)
企業全体での女性管理職がいる割合、管理職に占める女性管理職の割合とも同様だが、係長、課長、部長と昇格する過程で、相当する管理職の人数は減少していく。管理職に占める女性管理職の割合では、係長では約5人に1人、課長では10人に1人が女性だが、部長では女性は10人に1人以下の比率に低下する。
一方で、役員全体に対する女性の割合は、企業全体での女性管理職がいる割合、管理職に占める女性管理職の割合とも同様に、役員数は全体の従業員、管理職数に比べ、非常に少ない。したがって、女性が1人でもいれば、女性の割合は高いものになる。女性役員のいる割合が、企業全体では32.4%、管理職に占める割合では21.1%と高いのはこのためだ。