地方での副業への興味59.2% 理由に「副収入を得たい」「地方に貢献したい」「地方創生に携わりたい」

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   地方への移住体験やUターン就職、Iターン就職なども注目されるなか、ビジネスパーソンの「地方でのはたらき方」への関心はどのようなものだろうか。

   パーソルキャリア(東京都千代田区)が運営する、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro(ハイプロ)」は2023年8月8日に、一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)在住の会社員を対象とした、「地方でのはたらき方に関する実態調査」についての結果を発表した。

   調査によると、「地方転職」よりも、「地方副業」に興味がある人が上回る、という結果だった(地方副業に興味がある/やや興味がある=合計59.2% 地方転職に興味がある/やや興味がある=合計40.2%)」。

   地方副業に興味のある理由では、「本業を辞めずに地方の仕事を経験できる」(55.4%)、「転居せずに地方で働くイメージを掴める」(54.5%)、「今後のはたらき方の選択肢が増える」(30.2%)などが上がっている。本業を辞めて転居・転職する地方転職はハードルが高いようだ。

   なお、ここでの地方とは一都三県以外の道府県と定義している。

  • 遠隔で参加する副業もあるという(写真はイメージです)
    遠隔で参加する副業もあるという(写真はイメージです)
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現住所から参加できる「地域副業」と、転居を伴う「地域転職」...人気は副業、本業を辞めなくてよいから

   今回の調査は、個人の「地方」や「地方ではたらくこと」への興味・関心を中心に聞いたものだ。対象は一都三県在住の会社員(経営者・役員含む)929人のなかで、地方副業に興味がある会社員(経営者・役員含む)400人で、インターネットリサーチを行った。期間は2023年7月10日から7月11日まで。

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(「HiPro」調べ)

   はじめに、一都三県在住の会社員を対象に、「地方副業」「地方転職」それぞれについての興味を聞いた。すると結果は、「地方副業」に興味がある人は「興味がある」が「31.0%」、「やや興味がある」が「28.2%」となり、あわせて「59.2%」が興味あると答えている。

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(「HiPro」調べ)

   しかし一方で、「地方転職」では「興味がある」が「13.2%」、「やや興味がある」が「27.0%」で、興味がある人はあわせて40.2%に留まった。これに対して、「興味はない」は「59.7%」を占めた。

   前述の「地方副業」と、「地方転職」で興味の割合が異なることに対して、パーソルキャリアは「副業・転職問わず地方への関心は高い一方、『はたらき方』によって2割程度差が生じることが明らかとなりました」と指摘している。

   また、同社によると、地方転職と比較した際の地方副業に対するハードルについて聞く質問では、50.5%が「地方副業のほうがハードルは低い」と回答したという。

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(「HiPro」調べ)

   それは、なぜか――。理由としては、「本業を辞めずに地方の仕事を経験できる」(55.4%)、「転居せずに地方で働くイメージを掴める」(54.5%)、「今後のはたらき方の選択肢が増える」(30.2%)が上位にあがっている。

   この結果について同社は「地方副業は居住地や現職といった現状を変えることなく、地方に関わるといった新たな『はたらき方』が実現できるため、ハードルを感じづらいと言えるでしょう」と指摘している。

地方副業への興味「副収入を得たい」がトップに 希望報酬、69.6%が「月額10万円未満」

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(「HiPro」調べ)

   続いて、地方副業に興味がある人を対象に「興味を持った理由」について質問すると、「副収入を得たいから」(55.5%)がトップとなっている。次いで、「地方に貢献したいから」(18.3%)、「スキル・経験を還元したいから」(15.8%)、「地方創生に携わりたいから」(12.5%)が上がった。

   収入面への関心が高い一方、「地方に貢献したい」や「地方創生に携わりたい」といった、地方に携わることへの興味も地方副業にひかれる要素となっているようだ。

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(「HiPro」調べ)

   また、「(地方副業で)期待する報酬」を聞いたところ、「月額5万円未満」が「19.3%」、「月額5~10万未満」が「50.3%」と回答した。あわせると、69.6%の人が「月額10万円未満」を希望している。

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(「HiPro」調べ)

   一方で、地方副業で関わりたいテーマは何か。これについては、「商品/サービス企画」(21.3%)が最多に。「マーケティング/PR」(15.5%)、「営業/販路拡大」(15.0%)、「新規事業開発/事業企画」(14.3%)が上位にあがっている。

   この調査結果を総括して、「HiPro」編集長の鏑木陽二朗氏は、副業人材の活用などについて以下のようにコメントしている。

「約6割が『地方副業』、約4割が『地方転職』について興味・関心を持っていることが判明し、『地方』に携わりたいと考える人が多いことが伺える結果となりました。
特に『地方副業』は、会社員の半数以上が興味を持っていることから、この結果を企業視点で読み解くと、『副業人材の活用』=労働力不足の解決に繋がる可能性を示唆していると考えられます」
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