文筆家が最も困る「ネタ切れ」...ひらめかない時、していることは?【尾藤克之のオススメ】

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「ネタ切れ」防止のために...プロがしていることは?

   ニュースなどの記事の場合には、不特定多数の人に読まれることを想定して文章を書かなければいけません。そこで、テーマは読者の関心に合わせていたほうがいいでしょう。一般的なオープン情報から、読者の関心を推測することは難しくありません。

   まずはSNSの書き込みを参考にします。たとえば、20代の趣味について文章を書きたいとします。検索エンジンで調べれば、おおむねの傾向がわかります。ブログやSNSを見れば、年代ごとの嗜好がわかると思います。

   SNSをたどれば、詳細な情報を把握することができます。「今日、行きたかった○○寺に来ています」「○○線の始発で終点まで行って来ました。名物のお蕎麦を食べたら終電で帰ります」「○○マラソンシニアの部に出場。はじめての完走です」など。これが、恋人、夫婦、近所のサークル、同級生など、プライベート色が強いほど確信にかわるものです。

   仮に、あなたがいま、50代向けに記事を書こうとしていたとしましょう。「50代でも楽しめる筋トレ」「50代でも20代のように若々しく見える筋トレとは」。どちらの記事を読みたくなるといえば、後者だと思います。読者が読みたい、または反応しやすい言葉を散りばめることで、興味を惹きつけることができます。

   文章を書くうえで気をつけなければいけないのが「ネタ切れ」です。そこで、ネタ切れ防止のためにおすすめしたいのが「複数視点を持つこと」です。たとえば、50代向けの旅行記事を発信したいとします。旅行記だと、数記事分ぐらいにしかなりません。

   しかし、旅行記というカテゴリーを、郷土料理、名産、ホテル、お酒、景気、風景、政治、歴史、景観、著名人、遺跡、人などというように細分化していったらどうでしょうか。視点が多いほど切り口は多様になります。一つの取材場所でもあっても、媒体やターゲットにあわせて、複数の記事を書き分けられるようになります。

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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