円安加速1ドル=146円突破!政府・日銀は為替介入に動く? エコノミストが指摘「今は、米国独り勝ちのドル全面高」「介入を急がない4つの国内事情」

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米国経済独り勝ちによる、「ドルの全面高」が円安の主因

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日本と米国(写真は両国国旗のイメージ)

   一方、同じくヤフーニュースコメント欄で、第一生命経済研究所主席エコノミストの藤代宏一氏は、

「昨年政府・日銀が為替介入に踏み切った水準を超えて円安が進行しています。ただし、私を含めて市場関係者の中で為替介入があると予想する人はさほど多くありません。円安の進行ペースが(昨年に比べて)緩やかであるほか、原油価格が落ち着くなかで、輸入物価が下落基調にあることなどがその理由です。
ちなみに、8月17日発表の7月貿易統計によると、原油などを含む鉱物性燃料の輸入金額は前年比36%と大幅に落ち込んでいます」

   と、介入の可能性は低いと指摘した。

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再び円安ドル高に(写真はイメージ)

   また、日本経済新聞オンライン版(8月17日付)「円、1ドル146円台に下落 昨秋の介入水準下回る」という記事に付くThink欄の「ひとくち解説コーナー」でも、日本経済新聞社特任編集委員の滝田洋一記者が、

「円安というよりドル高。原動力は米景気の上振れ観測の高まりにあります。アトランタ連銀のGDP(国内総生産)足元予測によれば、7~9月期の実質成長率は前期比年率で5.8%の見通しに。7月の住宅着工や鉱工業生産を受けた上方修正です。対照的なのは中国で、不動産バブルの崩壊から、景気の失速は鮮明に。世界経済のなかで米国の独り勝ちが鮮明になるなか、投資マネーが米国に引き寄せられているのです」

   と、今回の円安は、米国経済の強さから来る「ドル高」に主因があると強調。そして、

「かくてドルは主要通貨に対して全面高に。ドル・インデックスは103台です。為替市場の焦点が米景気とFRBの金融政策にある以上、日本側の事情で円相場を解説しても、その説明は空回りするばかりでしょう」

   と、政府・日銀が動いても円安抑制になりにくい事情を説明した。

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