企業の報酬見直しで「ジョブ型」人事制度が広まったら...問われるのは、あなたのスキルのみ いまのうちに「キャリア自律」を(高城幸司)

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「ジョブ型」が広まれば、転職など人材の流動化が加速 自分のキャリア、スキルを見直そう

   基本的にジョブ型になっていくということは企業側と働き手がフラット化され、スキルを活かした働き方ができるようになります。

   さらにいえば、社内の別の部署に異動するより、転職することが当たり前。人材の流動化が加速することになるでしょう。

   つまり、自分のキャリアを自分でしっかり考えて、取り組んでいくこと=キャリア自律が必要。日本企業はそれなりにキャリアアップに向けた支援体制を強化していくことでしょう。人的資本経営を実践する姿を示していくうえでも、必須の取り組みといえます。

   ただ、そうした会社の支援だけに頼るのではなく、自立して取り組む意識が重要ではないでしょうか?

   キャリア自律とは、働く個人が自身のキャリアに関心をもち、主体的にキャリア形成を行うこと。

   そのために行うべきは、キャリアの棚卸です。大きな成果や希少なスキルにこだわらず、普段の業務や経験から、どんなスキルや知識、価値観を得てきたのかを分析してください。たとえば、

Q:逆境や課題を乗り越えるために取り組んだこと
Q:数字等で具体的に説明できる成果や実績
Q:周囲からの高い評価得られた仕事、成果
Q:自分が大切にしている価値観

   このあたりで自分としての「これまでに培われてきた強み」「これから伸ばしていきたいこと」を明確にすると、棚卸が具体的になると思います。

   そのうえで、社内外の学習支援制度や新たなスキルを習得できそうな学びの機会を活用していきましょう。こうしたキャリアの土台ができたうえで、自分だけでは見出せそうにない、迷いがあれば、相談窓口などを活用してみてもいいでしょう。

   ジョブ型への変遷は受け身ではいられないことがよくわかります。時代の変化を先読みして、キャリア自律に取り組んでみてください。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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