「人事評価を聞く前に、振り返りしろなんて!モラハラでしょ?!」と訴えるベテラン部下...どう諭す?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE34(前編)】(前川孝雄)

PDCAサイクルのCとAに着目

   部下の仕事の振り返りの支援は、PDCAサイクルのなかのC(確認)とA(改善)への対応にあたります。

   PDCAサイクルのポイントと、P(計画)とD(実施)の支援については、本連載のCASE30(「今どきPDCAなんて古いですよ!」目標未達チームの改善に不平を言う部下...どう対応する?」)に詳しいので、必要に応じて参照してください。

   今回は、後半のCとAに焦点を当てて考察していきます。

   多くの職場のPDCAの実情を見ると、P(計画)を行ったまま、その後はD(実施)の連続。大事なC(確認)やA(改善)がしっかり行われず、いつの間にか次期のPが決められている場合が少なくありません。

   しかし、世界規模で社会・経済状況が激変し、企業を取り巻く環境変化が著しい今日。従来通りの仕事を単に繰り返すばかりでは、生産性向上はもちろん、人材の成長すら望めません。

   経営層のみならず、顧客接点にある現場の担い手一人ひとりが、自身の仕事(D)を振り返り、しっかり内省(リフレクション)し、業務改善や新たな創意工夫につなげる取り組みが不可欠です。

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