日産とルノーの資本関係、「不平等解消」ようやく決着 本格的なEV化対応へ、賽は投げられた 中国市場での生産・販売の抜本的てこ入れ急務

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中国と米国でのEV化の出遅れ、挽回へ 北米での収益が堅調なうちに、中国事業の改革を

   経営の自由度が増す日産にとって、世界販売の3分の2を占める中国と米国でいかに戦うか。とりわけ両市場では、急速に進むEV化で出遅れを挽回できるかが課題になる。

   中国市場は、2023年3月期の販売台数が前期比24.3%減の104万5000台、市場占有率は前年から1.6ポイント下がって4.0%。2023年4~6月期も販売が前年比で46%も減少し、厳しい状況にある。

   北米市場も、2023年3月期は販売台数が前期比13.5%減の102万3000台と苦戦している。だが、中身をみると、ゴーン時代の台数至上主義による安売りで低下したブランドイメージの回復がようやく浸透してきて、営業利益率は22年3月期に7.6%と過去最高を更新している。

   全社の純利益は、23年3月期が前期比3%増の2219億円、23年4~6月期は前年同期比で約2.2倍の1054億円と、足元は好調だ。

   だが、米国市場でもEVシフトが進んでいる。米ミシシッピ州の工場で26年からEV4車種の生産を順次始めるが、車載電池の調達先の確保など課題をいくつも抱えている。

   一方、急速なEVシフトが進む中国市場では、生産・販売の抜本的なてこ入れが急務で、「北米の収益が堅調なうちに、中国事業の改革に取り組む必要がある」(アナリスト)との指摘が出ている。

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