住宅ローン固定金利の上昇圧力高まる 変動金利の動きは?
これに対して、唯一動きがほぼないと考えられるのが住宅ローン変動金利です。
変動金利は短期金利(短期プライムレート)と連動しており、市場参加者も限られるため、長期金利の上昇圧力が高まるなかでもマイナス金利を維持。そして、結果的に現状の0.2%~0.4%台の貸出金利(代表的な金融機関の優遇適用後新規貸出金利の平均)で横ばい推移する可能性が極めて高いと考えられます。
実際に2016年以降の住宅ローン金利の動向を確認しても、変動金利は極めて安定的に推移していることがわかります。また、現状では住宅ローン利用者の約80%弱が変動金利で借り入れていることもあり、今後も変動金利で借り入れるユーザーの割合が増え続けることが想定されます。
なお、変動金利で借り入れればOKということではなく、技術的には返済総額がより少なくなる元金均等払いを選択するべきです。
たとえば、将来の変動金利の金利上昇を考慮してローンを2つに分けておき、いずれかを変動から固定に切り替えられるミックスローンもあります。金利水準だけを確認するのではなく、より有利な借り方を研究して、賢く住宅ローンを維持・継続できるよう工夫していただきたいと思います。