最悪のシナリオを想定し、メンタルを冷静に保つ
3 メンタル・ハック
「最悪のシナリオ」を想定しておく、というのも参考になるだろう。
馬渕さんは年初に日経平均の相場について、「強気」「中間」「弱気」の3つのシナリオをつくる。それを応用して、目標を設定したうえで、ターニングポイントを書き込み、年間の「行動シナリオ」も3つつくるという。
こうしたシナリオを事前に複数つくっておくと、現時点の自分の立ち位置がわかり、万一の場合でも、メンタルを冷静に保つことができるという。
4 時間術
自分を1つの企業に置き換えて、自分という企業体がどうやったら効率よく仕事を回せるようになるかを考える。
1 作業をカテゴライズして、優先順位を決める
2 1つの仕事に必要な時間の目星を付ける
3 キャパオーバーの仕事は断る勇気を持つ
4 (1~3をやったら)「ほんとうにやりたいこと」をやる
「15分のスキマ時間」の使い方も参考になる。オンライン英会話ネイティブキャンプ、野村證券が提供する投資情報アプリ「FINTOS!(フィントス)」、「避難場所としてのトイレ」だそうだ。休み時間が取れない時、プレゼンの前に気合いを入れる時、トイレにこもって一人の時間をつくるという。
5 プレゼン術
プレゼンは戦略が必要で、なんとなく話したら、絶対に失敗すると戒めている。計画表が必要だ。
最初のスライドは「結論」から始まり、必ず、参加して良かったと思える「今日のおみやげ」を話すことも忘れない。ここぞの「問いかけ」、絶妙な「間の取り方」、最初と終わりにとくにゆっくり、
最後に馬渕さんは、「目の前の現実を楽しく生きることが、未来につながります」とエンカレッジしている。毎週日曜の早朝からラジオ番組に生出演している超多忙な馬渕さんから、元気をもらったような気がする、そんなおススメ本だ。(渡辺淳悦)
「収入10倍アップ 超速仕事術」
馬渕磨理子著
PHP研究所
1550円(税込)