30代40代の転職意欲、現職への不安から高まる? 理由は「年収を上げたい」「仕事に将来性がない」「やりたいことができない」

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   30代、40代のビジネスパーソンの転職意欲は?

   ビジネスパーソンの転職を支援するビズリーチ(東京都渋谷区)は2023年7月26日に「転職に関するアンケート」の調査結果を発表した。

   「直近1年での転職に関する意識の変化」を聞いたこの調査によると、直近1年間で転職意欲が向上した人は61.1%(以前は転職を検討していなかったが、現在は検討している:18.1%/以前から転職を検討していて、現在はさらに意欲が高まった:43.0%)に上り、特に「40代以上の転職経験のないビジネスパーソンの転職意欲が高まっている」という。

   その理由は、「年収を上げたいから」(転職経験者:45.9%/転職未経験者42.2%)、「現職の事業に将来性を感じられなくなったから」(転職経験者:40.2%/転職未経験者:44.6%)、「現職でやりたいことができなくなったから」(転職経験者34.4%/転職未経験者:41.0%)などが上位を占め、現在の仕事への将来性や可能性に不安を感じている人が多い。

  • 30代と40代の転職意欲が高まっている(写真はイメージです)
    30代と40代の転職意欲が高まっている(写真はイメージです)
  • 30代と40代の転職意欲が高まっている(写真はイメージです)

直近1年間の転職意欲...「転職経験あり」の人よりも「転職経験なし」の人の方が、7.6ポイント高かった

   この調査は2023年5月8日から14日にかけて、ビズリーチ会員を対象にアンケートを行い、790人の回答を得た。

(ビズリーチ調べ)
(ビズリーチ調べ)

   はじめに、直近1年間における転職への考え方の変化について質問した(n=790)。すると結果は「以前は転職を検討していなかったが、現在はしている」が「18.1%」、「以前から転職を検討していて、現在はさらに意欲が高まった」が「43.0%」で、転職意識が向上している人はあわせて「61.1%」に上ることがわかった。

(ビズリーチ調べ)
(ビズリーチ調べ)

   続いて、同じ質問を「転職経験あり」と「転職経験なし」を比較すると、「以前はしてなかったが、現在は検討している」の割合が「転職経験なし」が「転職経験あり」を7.6ポイント上回った。

転職を「以前は検討してなかったが、現在はしている」、40代・転職経験なしの人は25.9%に...理由は?

(ビズリーチ調べ)
(ビズリーチ調べ)

   さらに、転職に関する考え方の変化について、年代別で見た場合、「40代以上/転職経験なし」が「以前はしてなかったが、現在は検討している」が25.9%という結果になった。

   また、「以前は転職を検討していなかったが、現在はしている」、「以前から転職を検討していて、現在はさらに意欲が高まった」、「以前から転職を検討していて、現在も意欲は変わらない」の合計で見た場合は、転職意欲が最も高いのは「30代以下/転職経験なし」(以前は転職を検討していなかったが、現在はしている:17.8%/以前から転職を検討していて、現在はさらに意欲が高まった:51.1%...以上を合わせて68.9%)だった。

(ビズリーチ調べ)
(ビズリーチ調べ)

   また、「以前は転職を検討していなかったが、現在はしている」と回答した人には、転職を考えていなかった理由を聞いてみると、「現職に満足していたから」が「66.4%」が最多になった。次いで、「環境が変わることに不安があったから」が「45.8%」、「転職活動が面倒だったから」が「31.3%」となった。

   このほか、「転職に対してネガティブなイメージがあったから」は「13.7%」、「1社で勤め上げることが一般的だと思っていたから」が「11.5%」などの意見が上がっている。このように、転職や従来型の雇用慣行に対する意識の変化があったビジネスパーソンは少なくないようだ。

(ビズリーチ調べ)
(ビズリーチ調べ)

   転職を検討している理由についても聞いた。それによると、転職経験者と転職未経験者の両方で上位を占めたのは「年収を上げたいから」(転職経験者:45.9%/転職未経験者:42.2%)、「現職の事業に将来性を感じられなくなったから」(転職経験者:40.2%/転職未経験者:44.6%)、「現職でやりたいことができなくなったから」(転職経験者:34.4%/転職未経験者:41.0%)という結果が出た。

   とくに転職経験者では、「現職では経験やスキルを生かせていないから」が「34.3%」で、転職経験のない人に比べて7.2ポイント高かった。

   一方で、転職経験がない人は、どうか。調査によると、転職経験のある人に比べて「他の産業や業界を経験し、スキルの幅を広げておいたほうがよいと考えたから」(21.7%)が10.8ポイント、「現職でやりたいことができなくなったから」(41.0%)が6.7ポイント、「新たな経験やスキルを身につける必要があると考えたから」(33.7%)が4.6ポイント、それぞれ高い結果だった。

   この調査結果に対してビズリーチでは、

「転職経験があるビジネスパーソンは、自身の経験やスキルを生かせる環境を求めるなどキャリアアップを目的に転職意欲が高まるのに対し、転職経験のないビジネスパーソンは従来型の雇用慣行や産業構造の変化を背景にキャリアを見直すなど、現職に対する意識が変化したことが転職を検討する動機となっていることが推測されます」

   と指摘している。

   最後に、調査の総括として、ビズリーチ代表取締役社長・ビズリーチ事業部事業部長の酒井哲也氏は以下のようにコメントしている。

「今回の調査で、転職経験のないビジネスパーソンやこれまでは転職に消極的だった層も転職を検討し始め、特にビジネス経験豊富な40代以上の転職に対する意識が変化していることがわかる結果となりました」
「転職するかどうかにかかわらず、常に自身の市場価値を意識しながらキャリアの選択肢を模索し続けることは、自身のキャリアを豊かにしてくれます。
目まぐるしく変化する社会情勢のなか、キャリアに対して不安や迷いを感じるビジネスパーソンもいらっしゃると思いますが、定期的にキャリアを振り返る機会を提供するなど、ビズリーチは会員の皆様のキャリアに寄り添いながら、キャリアにおける選択肢を増やし、可能性を広げていきます」
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