資金繰りが深刻...ダイヤモンド「楽天解体寸前」、東洋経済「台湾リスク」、エコノミスト「日本株」を特集

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台湾有事のリスク検討を

   「週刊東洋経済」(2023年8月5日号)の特集は「迫る『有事』の全シナリオ 台湾リスク」。中台関係の緊張が続き、軍事衝突が起きる「有事」となれば、日本経済は壊滅的な打撃を受けると警告している。

   「世界の工場」中国は、日本企業にとって重要な生産基盤だ。中国には、10万人の邦人がいるが、「有事」の場合、中国脱出は現実的に無理だという。

   台湾有事とは何か。台湾をめぐる危ういバランスについて解説している。台湾有事としてよく議論されている事態は主に3つあるという。

   最も深刻な1つ目は、中国による台湾への全面侵攻だ。台湾の武力統一、台湾全土を支配し新たな統治体制を樹立することを目的とする。しかし、実行するのは中国にとって極めてハードルが高いという。

   確実に武力統一を遂行する能力を中国は持っておらず、米国との全面戦争につながるリスクは避けたい。今後も台米日が有事に備えている限り、実施される可能性は低いと見ている。

   2つ目は、台湾近海の海上封鎖だ。しかし、海上封鎖は国際法違反であり、戦争行為に当たり、国際社会からの批判や介入の可能性が高く、中国にとって容易な選択肢ではないという。

   3つ目は、台湾が実効支配している島々に威嚇のために中国が侵攻するというものだ。しかし、中国にとってメリットはない。

   中国に台湾武力統一はできないと思わせ続けられるかが重要で、中国に毅然と向かい合うことが必要だという。

   アンダーソン・毛利・友常法律事務所の横井傑弁護士が、企業トップが知るべき、危機管理と法的リスクについて解説している。台湾に拠点がある場合、中国大陸に拠点がある場合、台湾・中国大陸に、取引先またはサプライチェーン上の企業がある場合の3つに大別して、それぞれのリスクへの対応を説明している。

   つねに意識的な情報収集とリスクの見直しを行い、両岸関係を正確に捉えることが大切なようだ。

   野村総合研究所主席研究員、チーフエコノミストのリチャード・クー氏は、「バランスシート不況の中国に台湾に侵攻する余裕はない」としながらも、万が一の場合の準備、駐在員などが大陸からどうやって退避できるか、備えておく必要はあるとアドバイスしている。

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