消費者が「インフレ」を実感しやすい食品ばかり
帝国データバンクではこうコメントしている。
「足元では、高い上昇率が続く食品の値上げに対して消費者の購買力が低下する『値上げ疲れ』が鮮明になっている。特に8月の値上げは、パック牛乳など価格の変動に敏感な(毎日店舗に配送される)日配品が中心で、値上げ品目数以上に消費者が『インフレ』を実感しやすい。
価格の上昇に対する消費者マインドが寛容さを失いつつあり、生活防衛志向や値上げ疲れがより進行する可能性がある。一方、足元では輸入原料を中心に価格の変動が落ち着きつつあり、複数回に及ぶ値上げを実施してきた食品メーカーでは相対的にコスト対応力が高まり、人件費など一部の「値上げ圧力」に ついて吸収が可能となる傾向も出始めている。ただ、ウクライナ産小麦の動向や、電気・ガス料金 の負担軽減策など先行きの不透明感は強く、2024年以降も断続的な値上げが続くとみられる」
(福田和郎)