2023年8月も食品値上げラッシュ! 乳製品、調味料、冷凍食品...毎日欠かせない必需品ばかり 「値上げ疲れ」家計を襲う「10月の大津波」に戦々恐々

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

10月の「酒税法」改正で、ビールの酒税が変わり...この秋は、酒類を中心に値上げ

   帝国データバンクの調査によると、8月に値上げする品目数は1102品目となった。昨年(2022年)8月(2516品目)に比べると4割の水準にとどまり、今年1月以来7か月ぶりに前年同月を下回った【図表】。

kaisha_20230801122839.png
(図表)2023年の食品値上げ(7月31日現在)

   値上げラッシュが一服したかたちだ。これは、昨年(2022年)8月の値上げの大部分を占めた「かまぼこ」や「はんぺん」など、水産練り製品の分野でまとまった値上げがなかったためだ。

   一方で、2023年8月に値上げされる食品は、乳価改定の影響を受けてパック牛乳やヨーグルトなど乳製品のほか、だし製品など調味料やシリアル製品、駄菓子など、多方面にわたる。特に、「調味料」(409品目)が全食品分野で最多だった。鍋つゆ製品や削り節など、だし関連製品を中心に値上げとなった。

   「菓子」(2099品目)は、輸入小麦粉や生乳、粗糖のほか、チョコレートの原料となるカカオ豆など菓子生産に必要な原材料価格が上昇したことが影響した。「原材料」(179品目)が目につくのは、欧州の熱波や干ばつの影響を受けたオリーブオイル製品の大幅な値上げが際立つからだ。

   2023年通年の値上げ品目数は、すでに実施されたものや今後予定するものを含め、累計で3万710品目となった。2022年通年の2万5768品目をもう上回り、年間累計としてはバブル崩壊以降で類を見ない記録的な値上げラッシュとなった【再び図表】。

kaisha_20230801122924.jpg
値上げ疲れで家計のやりくりが大変(写真はイメージ)

   ところで、9月以降は再び値上げの大波を押し寄せる。

   9月は味噌など調味料や菓子を中心に2014品目が控えているし、10月は日本酒やワインなど酒類を中心に4262品目が予定されている。これは、10月に酒税法の改正により、ビールの酒税が変わるからで、今年4月以来半年ぶりに5000品目超えの値上げラッシュとなる可能性がある。

   10月の平均値上げ率は年内で最も高い17.5%と、大幅な価格引き上げが予定されている。年内の値上げは、原材料価格の急激な価格上昇ペースが落ち着いたことを背景に、10月を最後にいったんピークアウトする見込みだ。

   ただし、電気・ガス代に加え、プラ製包装資材、物流費の増加などのコストアップ要因は残っており、値上げは緩やかながらも断続的に続くとみられる。

姉妹サイト