楽天証券HD、上場申請 楽天G、最大1000億円の資金調達か...財務改善は一息も、株価は低迷 課題は、あの事業の抜本的改善

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株価の低迷から、反転の糸口つかめず 自力でまとまった額を集める資金調達の手立て「ほぼ使い切る」...

   こうなれば財務は傷む。

   楽天Gは投資資金を、主に借り入れや社債の発行で賄ってきたことから、金融事業を除く有利子負債は22年12月末時点で1兆7000億円に達し、1年で3割増えている。

   借りたカネは返さなければならない。23~24年の2年間で社債の償還は約4000億円、向こう5年間では計1兆2000億円にのぼる。

   もちろん、すべて返済というわけではなく、借り換えが大きな部分を占める見通しだ。だが、業績不振で22年12月に米格付け会社S&Pグローバルが「ダブルB」に引き下げるなど、格付け会社の格下げも相次ぐ。

   このため、社債発行コストが上昇し、23年2月発行の普通社債(年限2年)の利率は年3.3%になっている。

   格下げに株価の低迷も追い打ちをかける。

   21年3月に上場来最高値の1545円を付けて以降、右肩下がりで、足元では500円前後を行ったり来たりの水準。21年に1500億円を楽天Gに出資した日本郵政は23年3月期に800億円もの減損処理に追い込まれた。

   5月の増資は34%の株式希薄化(株数増による1株利益の減)を招き、株価は反転の糸口をつかめない状態だ。

   銀行、証券という「虎の子」の子会社株の売却、大規模増資と、「自力でまとまった資金を得る手立てはほぼ使い切ることになる」(市場関係者)だけに、携帯事業の赤字垂れ流しをいかに止めるかが、楽天Gの命運を左右する。

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