「保険代理業」の倒産、過去最多ペース 2023年1~6月に16件、前年の2.6倍

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「代理店」の存在 ビッグモーターの保険金水増し問題でも注目

   保険代理業の倒産を負債額別でみると、負債「1000万円以上5000万円未満」が13件で、前年同期(3件)から約4倍(333.3%)も増えた。全体の81.2%を占めていた。次いで、「5000万円以上1億円未満」が3件(前年同期は2件)で続き、「1億円以上」の倒産は発生しなかった(同1件)。【図2参照】

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図2 保険代理業の倒産を負債額別でみると「1000万円以上5000万円未満」が13件で最も多かった(東京商工リサーチ調べ)

   今年1~6月で最大の倒産は、1月に破産開始決定を受けたゼネラルマネジメントサービス(青森県)で、負債総額は約8000万円だった。生命保険会社、損害保険会社の代理店として展開。タクシー会社や一般個人などを顧客にしていたが、近年は契約数の低迷から減収が続いていた。

   ちなみに、クルマを故意に傷つけるなどの不正行為で、自動車保険の保険金水増し請求問題の渦中にある中古車販売大手の「ビッグモーター」のような中古車販売や自動車修理工場も損害保険の保険代理店になっている。

   連日の報道合戦で「会社ぐるみ」であることが明るみになりつつあるが、そもそも保険金を請求する側と受け取る側が同じという仕組みを問題視する向きもある。また、生命保険や医療保険を販売する「保険ショップ」や金融機関も、過去には販売手数料を稼ぐために顧客ニーズを無視した販売姿勢が問われたことがある。

   保険代理業にとって、しばらく厳しい目にさらされることになりそうだ。

   なお、調査は日本標準産業分類に基づき、「保険媒介代理業」の倒産(負債1000万円以上)を集計、分析した。

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