関電・高浜原発の使用済み核燃料の一部、「フランスへ搬出」の奇策...「県外」の約束履行のため「一時逃れ」?

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経産省と関電が「示し合わせた」計画? 福井県・杉本知事「内容を精査したい」慎重に見極め

   西村康稔経済産業相は関電のフランス移送計画表明を受け、6月13日の閣議後記者会見で、

「今回の対応は使用済み燃料の海外搬出という意味で中間貯蔵と同等の意義がある。関電が福井県にこれまでしてきた約束を実現するうえで、重要な意義があると考えている」

   と、関電と同様の認識を示した。経産省と関電が「示し合わせた」計画ということだろう。

   そもそも、5月に西村経産相とフランスのパニエリュナシェ・エネルギー移行相が「使用済みMOX燃料の再処理を見通すための研究を続ける」という共同声明に署名し、今回の計画のレールを引いていたのだ。

   福井県は今のところ、状況を慎重に見極める姿勢だ。

   6月12日、関電から説明を受けた杉本知事は「内容を精査したい。原発が立地する自治体や県議会の意見を聞いて総合的に判断したい」と、回答を留保した。さらに県は国に対し、関電の意向を評価した理由など、4項目を再説明するよう要求。

   杉本知事は13日の県議会予算決算特別委員会で、「(立地市町では)約束には至っていないとの思いがにじみ出ている。国からしっかりした回答を引き出し、立地地域や県議会の意見を聞いて総合的に判断したい」と答弁している。

   年内というタイムリミットをにらみ、国、県、関電の三者のギリギリの調整が続く。(ジャーナリスト 白井俊郎)

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