こんなに早いコロナからの回復? 楽観過ぎてザワザワする
同欄では、ベンチャーキャピタルのリブライトパートナーズ代表パートナーの蛯原健氏も、
「『FRB全スタッフ景気後退予想撤回』はかなり踏み込んだ発言で、大きなインパクト。各種株価指数も史上最高値近辺まで戻している。だが、コロナバブル崩壊からの回復がたかだか1年半ほどで終了し、再び上げ潮ムードというのも楽観に過ぎる気がし、少しざわざわもする。もっとも、実態経済は昨日今日のアルファベットとメタによる広告売上が揃い踏みで完全復調しているなど、米国景気の復調が明確であることは事実ではある」
と、慎重な見方を示した。
また、同欄では、楽天証券チーフ・ストラテジストの窪田真之氏が、
「今回の利上げで長短金利の逆ざや(10年金利とFF金利誘導水準の中間値の差)は2.5%まで拡大した。米国景気には、長短金利が逆転してから1年くらい後にリセッション入りするという経験則がある。ただし、それはあくまでも経験則で、そうならないこともある。
今回、米景気は減速してきているものの雇用は強いまま。来年にかけてAI(人工知能)や半導体への投資が盛り上がり、米景気が持ち直すとの期待もある。今回パウエル議長が景気後退の見通しを撤回したことによって、ソフトランディングの楽観を強めた面がある」
と、パウエル発言効果が大きいことを強調した。