全業界的に人手不足が進んでいることもあり、採用選考に力をいれる企業同士の競争も加速しているようだ。
エン・ジャパン(東京都新宿区)は2023年7月25日に「選考辞退」に関する『エン転職』ユーザーアンケートを発表した。調査によると選考辞退をしたことがある人は「61%」、ない人は「39%」と選考辞退を経験している人が多くなった。選考自体の時期をみると「面接前」が46%、「面接後」が45%、「内定取得後」が37%に上ることがわかった。
理由は辞退時期によってまちまちだが、「他の選考が通過した」や「ネットでよくない口コミを見た」が上位に上がったほか、「求人情報と話が違った」や「提示された条件が悪かった」など、担当者と話をしてからわかったことも選考辞退に影響しているようだ。
増えている選考辞退 理由は「他の選考が通過した」37%、「ネットで良くない口コミを見た」27%、「企業の対応が悪かった」20%
この調査は『エン転職』を利用するユーザー8622人を対象に、2023年5月29日から6月27日までインターネットによるアンケートを行ったもの。
はじめに、転職活動において選考辞退をしたことがあるかを聞くと、「ある」と回答した人は「61%」で「ない」は「39%」という結果になった。「ある」の「61%」は前年度調査との比較で、5ポイントの増加となっている。
2つ目の質問では選考辞退した会社数を聞いた。辞退経験者に社数は、「1社」と回答したのが「37%」で最多。「2社」は「28%」、「3社」は「16%」、4社は「5%」、「5社」は「5%」、「6社~9社」は「4%」、「10社以上」は「5%」となった。ボリュームゾーンを集計してみると「1社から3社」経験している人はあわせて81%となった。
また、選考を辞退したタイミングを質問すると、「面接前」は「46%」、「面接後」は「45%」、「内定取得後」は「37%」という結果になった。
選考辞退を経験した人がかなり多いことがわかったところで、選考辞退の理由をみてみよう。
面接前に辞退した理由を聞くと、最多は「他の選考が通過した」(37%)、「ネットで良くない口コミを見た」(27%)、「企業の対応が悪かった」(20%)、「都合がつかなかった」(19%)、「自信がなくなった」(16%)などが上位を占めた。
次に、面接後に辞退した理由では、「求人情報と話が違った」が「49%」で最多に。ほか、「他社の選考が通過した」が「35%」、「雰囲気が悪かった」が「28%」となった。
続いて、内定取得後に選考辞退した理由では、最多は同率で「他社の選考が通過した」(44%)、「提示された条件がイマイチだった」(44%)、次いで「雰囲気が悪かった」(20%)、「ネットでよくない口コミを見た」(12%)と並んだ。