こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです! 当コラム【仮想通貨通信】では最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えして行きます!
今回は、裁判の過程においてリップルが証券なのかどうなのかを判別するテストとして注目を集めた「Howey Test(ハウイテスト)」と、その起源にフォーカスしていきましょう!
「Howey test(ハウイテスト)」の起源とは?
<オレンジ果樹園が発祥だった!? リップルの証券性を占った「ハウイテスト」とは何か?【仮想通貨通信vol.15 前編】>の続きです。
それでは、「Howey test(ハウイテスト)」の起源となった、W.J. Howey Companyの事例を紹介しましょう。
かつて、遥か昔の1930年代、アメリカ合衆国のフロリダ州には、美しいオレンジの果樹園が広がっていました。この果樹園を管理していたのが、今回の裁判でやり玉に挙げられたW.J. Howey Companyという企業。
W.J. Howey Companyは、オレンジの栽培、収穫、販売事業に加え、オレンジ果樹園の土地を投資家たちに販売する事業を行っていました。
投資家たちは、W.J. Howey Companyにお金を支払い、その見返りとして、土地の所有権とその土地から生み出されたオレンジの権利を得ました。
これにより、投資家たちは自分たちのお金で何かを育て、収穫し、利益を得る共同事業に参加したことになります。
つまり、理屈上は単なる土地の売買であり、「証券性」は存在しないこととなります。
しかし、問題は投資家たちが自ら果樹園を運営したり、土地の開発に関与したりしないことでした。オレンジの栽培や収穫・販売は業務委託の形式でW.J. Howey Companyの労働者に任されていたのです。
ようするに、実質的に投資家たちは、オレンジの栽培事業を営むW.J. Howey Companyに対してお金を出資しそこから得られた収益を分配してもらうという契約になっていたのです。