膨らむ期待!日本中が沸いている 藤井聡太「八冠」なら経済効果は35億円

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   将棋の藤井聡太棋士(20)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖、王将の七冠=の「八冠」への期待に、日本中が沸いている。

   2023年7月18日、藤井聡太棋聖は佐々木大地七段(28)との対局で勝利。五番勝負の対戦成績を3勝1敗として棋聖位を防衛した。いよいよ残りの一冠、王位の獲得への期待が膨らみ、「八冠」達成が見えてきた。

   そうしたなか、関西大学の宮本勝浩名誉教授(78)が、藤井棋士が「八冠」を達成した時の経済効果が約35億3487万円になると試算。「個人プレーヤーとしては空前絶後の経済効果」と表現した。

残るは「王位」防衛、そして「王座」へ

   将棋の棋聖戦五番勝負(第94期 ヒューリック杯)の第4局が2023年7月18日、新潟市の「高志の宿 高島屋」で行われ、藤井聡太棋聖が佐々木大地七段に勝利。これで対戦成績を3勝1敗として、棋聖位を防衛した。

   タイトル戦無敗で通算獲得数は16期となり、翌19日が誕生日の藤井棋聖にとって20歳最後の対局だったが、見事に防衛4連覇を決めた。

   第4局は、序盤から佐々木七段の「相掛かり」に苦しめられた。中盤に入っても藤井棋聖は佐々木七段に押し込まれる場面があるなど終始、佐々木七段のペースにみえた。

   ところが、終盤戦の攻め合いの場面では、藤井棋聖がじりじりと押し戻し、最終局面では藤井棋聖が猛攻に転じると流れが逆転。藤井棋聖が押し切り、激戦を制した。

   ABEMA TIMES(7月18日付)によると、勝った藤井棋聖は対局を振り返り、「序盤から佐々木七段に積極的に動かれて、ペースをつかまれてしまって苦しい時間の長い将棋でした。それでも最後、終盤まで粘り強く指すことができたのかなと思っていますし、防衛できたことをすごくうれしく思っています」とコメント。「自分としても勉強になった将棋が多かった」と伝えた。

   ちなみに現在、藤井棋聖と佐々木七段は並行して王位戦七番勝負(第64期 伊藤園お~いお茶杯)を戦っており、王位にある藤井棋聖が2連勝。こちらもタイトル防衛に近づいている。その第3局は7月25日、26日に北海道小樽市で予定されている。

   藤井棋聖は、次なる目標の王位の防衛とともに、残す最後の一冠「王座」は挑戦者決定戦まで駒を進めている。8月4日に対局が予定されており、いよいよ史上初の八冠獲得の快挙のときが迫ってきた。

個人プレーヤーとしては「空前絶後」の経済効果

   そうしたなか、関西大学の宮本勝浩名誉教授が、藤井聡太棋士が八冠を獲得した時の経済効果を計算したところ、約35億3487万円となったと2023年7月4日に発表した

「個人プレーヤーとしては空前絶後の経済効果であり、観客数が限られる将棋の世界において、一人の棋士が1年間で約35億3487万円の経済効果を生み出すことは素晴らしいことである。これをきっかけに日本の将棋ファンがさらに増加することを期待している」

   と、宮本名誉教授はコメントしている。

   試算には、タイトル獲得料・防衛料、対局料などの収入に加え、コマーシャルなどのスポンサー収入や、本やゲームアプリ、グッズ販売などの売り上げ、将棋会館に行く藤井ファン、将棋ファンの消費額--などの7項目を直接的な経済効果とした。さらに、これらの分析結果をもとに1次、2次の波及効果も加味して算出したという。

   藤井聡太「七冠」のおかげで、将棋ファンは間違いなく増えているようだ。

   SNSでは、タイトル戦での「おやつ」や「勝負めし」が評判を呼び、提供された和菓子やお弁当などがすぐに完売する「騒動」が起こったり、公式戦の観戦を趣味とする「観みる将」と呼ばれるファンが増えたりしている。将棋はいまや、指す人だけが楽しむゲームではなくなった。全国の将棋会館への来場者数もウナギ登りだそうだ。

   2017年に、藤井「七冠」が歴代1位の29連勝を達成すると、「藤井フィーバー」が巻き起こり、将棋を始める子どもが増えたという。子どもから大人まで、男女を問わず、家族で楽しめる将棋は、藤井「七冠」の活躍でファン層がまだまだ広がりそうだ。

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