「命に係わる危険な暑さ」が日本列島を襲う2023年7月。あなたのオフィスでは、夏場の冷房は何度に設定しているだろうか。
帝国データバンクが7月13日に発表した「特別企画:夏の電力使用量の削減に関する企業アンケート」によると、「26度」が最も多い結果になった。
政府が推奨する「クールビズ」の設定温度は「28度」なのだが、そんなこと言っていられないほど「暑い」ということなのだろうか。
平均室温は「26.2度」、「23度以下」の極寒オフィスも
帝国データバンクの調査は、全国1277社が対象だ。自社で推奨する夏場のオフィスにおける冷房温度について聞くと、「26度」(30.7%)がトップとなった。次いで「27度」(22.9%)、「25度」(18.7%)、「28度」(15.1%)と続き。25~28度を推奨する企業が9割近く(87.4%)にのぼった【図表】。
なかには「24度」(5.6%)や、「23度以下」(2.3%)という企業もあったが、「冷え性」がひどくなる社員が出る心配はないのだろうか。また、「29度以上」(0.5%)という企業もあったが、これでは汗をにじませながら仕事をする羽目になり、冷房効果があるのか疑問だ【再び図表】。
平均の冷房温度は、「26.2度」となった。これはニッポン全国、規模別・業界別・地域別にみても、大きな差異は表れておらず、おおむね平均26度程度に収まる傾向がみられた。
企業からも「室温を27度以上28度未満に保つため、冷房の設定温度は26度にしている」(金融業)や、「28度設定では冷房効果が薄く、労働の効率が悪いため、あえて25度程度にしている」(専門商品小売)といった声があがっている。
なお、政府が「クールビズ」で提唱する室温は「28度」だが、約7社に1社(15.1%)しか実践していなかった。