人気銘柄にトヨタ、商社株、株式分割のNTTも...
次に、日本株の人気銘柄をみると、2022年は株主優待や配当利回り、連続増配のある企業の株式が多く取引された。【図3参照】
一方、2023年のランクイン銘柄は、この6月30日を基準日とした株式を分割した日本電信電話(NTT)やバークシャー・ハサウェイが買い増しを発表した商社銘柄に人気が集まったことがわかる。【図4参照】
若年層に新規口座の開設が広がっている背景には、上場企業が個人投資家向けに少額投資を可能にしたり、証券会社が単元未満株取引(1株から株式を購入できるサービス。通常の株式投資は100株単位での取引)を推進したりしていることがある。株式投資の「はじめの一歩」を、踏み出しやすくするのが目的だ。
マネックス証券の単元未満株取引「ワン株」の取引者数も大きく上昇を続けており、今年6月の取引は過去最高を記録した。23年6月の取引者数は前年6月と比べ、1.5倍。また、1日当たり約定金額では、6月14日時点で過去最高を更新した。
6月のワン株取引の人気銘柄をみると、株式分割を発表していた日本電信電話(NTT)の取引がトップ。4株保有していれば、7月以降に単元株となること、株式分割で株価の上昇が見込まれることなどが、売買が増えた要因と考えられている。
利回りがよく、増配が期待できる株価が高い銘柄が上位に並んでいることがうかがえる。【図5参照】