デジタルツインで社会インフラの「計画最適化」を支援
グリッドは、パーパスに「社会インフラにイノベーションを起こし、暮らしを豊かに」、ミッションに「インフラと社会を、その先へ」を掲げています。
事業セグメントは「AI開発事業」の単一セグメントですが、「AI開発」「プラットフォーム開発」「運用・サポート」の3つのサービスを顧客に提供しています。
グリッドは事業領域を「社会インフラのオペレーションを最適化するAI」の開発に特化しており、人による計画業務をサポートする「AIエンジンによる最適化技術」を提供しています。
たとえば、人による計画業務では、熟練人材が1シナリオ×1計画を数時間から数日かけて作成するのに対し、AIは、複数シナリオ×複数計画を数分で作成できます。またAIによって、計画結果をシミュレーターで事前に確認できるメリットもあります。
グリッドのAI開発の特徴は「デジタルツイン」という技術を使っていることです。ビッグデータを用いてモデルを作るのではなく、ビジネスルールと物理方程式を使ってインフラのオペレーションをデジタル空間に再現し、AIアルゴリズムで計画を最適化する手法を採っています。
事業分野は「電力・エネルギー:電力需給計画/プラント制御/分散電源制御」「物流・サプライチェーン:配船計画/生産計画/輸送計画」「都市交通・スマートシティ:都市計画/渋滞予測/空調熱源制御)」の3つです。
2023年6月期3Qの売上構成は、物流・サプライチェーンが50.3%、電力・エネルギーが27.8%、都市交通・スマートシティが18.0%、その他が3.9%です。
プラットフォーム開発は、開発したAIエンジンを業務アプリケーションとして使えるように、業務システムに組み込んで開発・導入するサービスです。AI開発とともに「フロー型売上」と位置づけ、これまでの売上のほぼすべてをあげています。
運用・サポートは、AIエンジンの性能維持およびシステムの障害監視・対応などの「ストック型売上」で、2023年6月期からは売上利益に貢献できる見込みとのことです。