マイナの「本丸」スマホ搭載サービス、「利用したい」は4割
政府の本来目的である「各種サービスのデジタル化」への理解や利便性より、ポイント付与の効果が大きいことがあきらかになったかたちだ。
続いて、マイナカード普及の「本丸」であるスマホ用電子証明書搭載サービスについて「知っているか」と聞くと、認知(「知っており、内容を理解している」と「言葉を聞いたことがあるが、内容は知らない」の合計)は46.2%となり、「知らない」人が過半数の53.8%となった【図表4】。「内容を理解している」(17.8%)人は2割以下というありさまだ。
これを性別年代別で見ると、認知度が高かったのは男性20代(56.6%)。次いで男性40代(51.1%)、男性10代(50.7%)と続いた。女性で一番高かったのは20代(49.4%)だった。
興味深いのは、男性では年代が高くなるにつれ、認知度が低くなるが、女性では逆に年代が高くなるにつれ、認知度が高くなることだ【再び図表4】。
これは、「子育て支援」や「確定申告」、「母子手帳」「予防接種」「健診情報」「銀行・証券口座開設」など各種サービスの実際の手続きを、家庭の中では「妻」である女性が担い、「夫」である男性はノータッチであるケースが多いからと思われる。
次に、スマホ用電子証明書搭載サービスについて説明したうえで、「利用したいかどうか」を聞くと、「利用したい」(14.1%)と「やや利用したい」(27.7%)を合わせて、「利用意向」(41.8%)を示したのは約4割にとどまった【図表5】。
これは、政府のデジタル政策の「本丸」としては、あまりに低い評価ではないのか。
性別年代別で見ると、利用意向が高かったのは男性20代(58.1%)、次いで男性10代(56.0%)、男性30代(49.1%)と続く。しかし、全体的に女性の「利用意向」が低く、認知度では高かった女性50代~60代も30%前後しかない【図表5】。スマホ操作に自信がないのだろうか。