「ChatGPT」小学生の子に使わせたい親6割「新技術活用力の好機」、使わせたくない親3割「自分で考えなくなる」...専門家が勧める「批判的利用法の秘訣」

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子どもは「便利なツール」、親は「子の独創性を伸ばす」

   では、どういう理由で子どもに勧めるのだろうか。

   前向きな回答をした保護者に「最も自分の気持ちに合う」理由を聞くと、「新しい技術の活用力を養うよい機会になりそう」(34%)が最も多く、次いで「子どもが新しい興味に出会えそう」(25%)、「自分で考える力が伸びそう」(14%)と続いた【図表3】。

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(図表3)子どもにChatGPTを使ってほしい理由(ベネッセコーポレーションの調査)

   逆に、否定的な意見の保護者にその理由を聞くと、「自分で考えなくなりそう」(51%)がダントツに多く、次いで「自分で書いて表現することをしなくなりそう」(21%)、「情報の正誤の判断がつかなそう」(同)と続いた【図表4】。

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(図表4)子どもにChatGPTを使ってほしくない理由(ベネッセコーポレーションの調査)

   賛成、反対ともに保護者たちの期待と悩みが伝わってくる内容だ。

   ChatGPTに期待する保護者と子どもは、どのように子どもに使ってほしい・使いたいのだろうか。

   それぞれの意見を聞いて比較したグラフが【図表5】だ(複数回答可)。これを見ると、保護者と子どもともに「好きなことを調べる時」がトップになった。

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(図表5)ChatGPTの利用希望、保護者と子ども(ベネッセコーポレーションの調査)

   しかし、子どもに多いのは「学習での問題解決」「調べ学習(自由研究)での情報収集」などだが、保護者では2位の「アイデアを探したり、考えを広げたりする時」が目立った。子どものほうは便利なツールとして期待している面が強いが、保護者のほうは独創性を伸ばすことを期待している傾向が表れているようだ【再び図表5】。

   さらに、ChatGPTを使ううえで大事だと思う点を保護者と子ども双方に聞いたグラフが【図表6】だ。こちらは、ともに同じ傾向を示し、「正しい情報かどうかを確かめる」「個人情報は入力しない」「ChatGPTが書いた文章はそのまま使わない」が上位に並んだ。

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(図表6)ChatGPTを使う時に大事だと思うこと、保護者と子ども(ベネッセコーポレーションの調査)

   親子ともども、ChatGPTの問題点をよく理解していると言えるだろう。

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