「今さら昭和おじさんに学ぶことなんて、あるんですか?」と公言する若手部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE33(後編)】(前川孝雄)

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「知識より知恵。情報を活用できる力が大事」と説く

   今日、明確な目的のもとに必要な知識や情報を調べたければ、インターネットで瞬時に検索できます。逆に言うと、単に知識や情報をより多く集めたり、必要な時に引き出すだけの力の価値は薄れてきています。

   すなわち、知識を蓄積する力以上に、どこにどのような情報リソースが在るのかを知っていることが重要です。その情報ネットワークを臨機応変に活用しながら、仕事の仮説を立て、新しい仕事や役割を創り出していく知恵こそが求められているのです。

   これはいわば、仕事のデザイン力、プロデュース力と言い換えてもいいでしょう。また、このことは、自分一人で孤軍奮闘することなく、周囲を巻き込む力でもあり、人や組織を動かす力にもつながるものです。既存の業界情報などを熟知するだけに留まらず、より創造的な知に変換していく能力が求められる時代と言えるのです。

   生成AIの登場によって、こと若手は人知にも勝る「超知性」と共存する社会やビジネスを作っていくことになります。まさに「人ならでは」の共感力や創造力による知恵が問われることに留意が必要でしょう。

※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)をご参照ください。

※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。


【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授

人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所)等30冊以上。最新刊は『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)。

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