人に関心を持てるように誘導する
人から学ぶためには、いかに相手に関心が持てるかが大事です。そして、上司や先輩に一歩踏み込み、「教えてください」と言えるかどうかです。
そこで、上司や先輩は、自分も含め職場の先輩たちの特性や耳より情報を新入社員に伝えることもよいでしょう。「〇〇さんは、〇〇の分野にとても詳しいよ」「〇〇さんは、〇〇の仕事に実績があって、何でもよく教えてくれるよ」といった内容です。さらに、インフォーマルな話題で趣味について紹介することもよいでしょう。
そのことで相手に興味・関心や親近感を持ち、「話を訊いてみよう」「教えてもらおう」と思えるように導くのです。先輩としても、後輩から敬意と熱意をもって「教えてください」と言われることで、悪い気はしません。自分の経験に対する承認にもつながり、決して迷惑ではないはずです。
では、効果的に人から学ぶためには、さらにどのようなポイントがあるのか。<「今さら昭和おじさんに学ぶことなんて、あるんですか?」と公言する若手部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE33後編)】(前川孝雄)>で解説していきましょう。
※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)をご参照ください。
※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。
【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授
人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所)等30冊以上。最新刊は『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)。