時間を「感情」でコントロールすると、仕事がはかどる理由【尾藤克之のオススメ】

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時間管理には「ソフト」と「ハード」が必要

   高橋さんが指摘する脳型とは、PCでいうOSに近いものである。OSの機能を引き出すソフト(アプリ)がなければ、上手く機能しない。たとえば、「早くレポートを作成しなきゃ」と思いつつも、翌日になってしまった。本日締め切りの企画に手をつけられていないなどの経験はなぜ起こってしまうのか。

   こうなってしまうのは、性格や能力ではない。脳が、面倒くさがっているからできないのである。つまり、脳からの伝達を速やかに動かすソフトがあれば、誰でも自分を動かすことができるようになる、ということでもある。

   また、行動する際にあれこれ考えると、理屈で動けないことがある。そのようなクセのある人は、「即アクション」を心がければいい。いろいろと考えると動けなくなるので、すぐに動くことを意識すれば、行動に移すことは難しくない。また、高い結果を求めずに「60点でOK」を心がけて行動したことを評価していけば、思考もポジティブに変化していく。

   本書は行動変容を学ぶためのメソッド集である。やりたいことがあってもなかなか行動ができず先延ばしにしているような人は気づきになるだろう。ステップバイステップで本書を読み進めるうちに、自然と従来の窮屈な時間管理方法の呪縛から解き放たれていく。まずは実践あるのみ、ぜひチャレンジしてもらいたい。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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