やはり、先立つものへの関心は高い――。そんな傾向が20代の社会人には見られる。株式会社学情(東京都千代田区)が2023年7月7日、20代の仕事観や働く意識について調査したアンケートの結果を発表した。
年収アップや給与「最優先ではないものの重要項目の1つ」
主に給与に関して調査したところ、対象となった20代の社会人(同社の20代専門転職サイト「Re就活」/Webメディア「20代の働き方研究所」来訪者260人)の78.5%が「昇給や待遇改善に取り組む企業に魅力を感じる」と答えたほか、14.6%が「どちらかと言えば魅力を感じる」と答えた。
同社によると、理由としては、「物価が上がっているので、給与が上がるのは嬉しい」「待遇が良くなるとモチベーションにつながる」「待遇を改善する企業は、それだけ業績が良いと思う」といった声が上がっているという。
また、50.8%の人が「給与が高い企業は志望度が上がる」、34.2%が「どちらかと言えば志望度が上がる」と答えた。つまり、これらの2つをあわせて、85.0%は「給与で志望度が上がる」派だった。
理由としては「収入が多いほうが、生活水準を高めることができる」「生活に関わるので、給与は転職の重要な要素だと思う」というものが挙げられている。
一方、「給与が高いのは魅力的ではあるものの、業務量や残業とのバランス次第だと思う」「給与が高すぎると、自身が給与に見合った経験やスキルを持っているか不安になる」といった声を見ると、必ずしも「金額」だけがすべてではないという、複雑な気持ちもみてとれる。
ただ、こと転職を検討する際においては、事情が異なるようだ。
「転職時に、年収アップや給与はどの程度重視しますか?」と聞くと、年収アップや給与を「最優先で重視する」と回答したのは16.5%に留まった一方、「最優先ではないが重視する」との回答は68.8%に達した。これらの2つをあわせて「重視する」派は、85.3%ということになる。
理由としては、「仕事内容を重視しているものの、年収は生活のために重要な項目だと思う」「仕事内容や働き方、会社の雰囲気、年収などを総合的に見て転職先を決めたい」といった声が上がっているという。
調査結果について同社は20代の社会人が年収アップや給与について「最優先ではないものの重要項目の1つである」と考えていると分析している。(J-CAST 会社ウォッチ編集部 坂下朋永)