求人に応募が集まりません...どうしたら「いい人材」を採用できますか?/採用コンサルタント・大塚教平さん(シナリオ・プランニング代表)

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御社は、「選ばれる会社」ですか? どんな「働き方」を大事にしていますか?

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「身動きのとりにくい大企業よりも、中小企業のほうがやりやすく、チャンスだと思います」と大塚さん

――「省エネ就活」のあまり、進みたい業界の会社を比較したり、やってみたい仕事をそれほどよく調べたりしなかったり......。自分にとって「いい会社」なのかをよく考えなければ、口コミによる表面的な見方をしてしまいそうです。

大塚さん そうなんです。しかも、そうして入社した場合、早期の離職にもつながりやすい、という問題も生じています。「この会社がいい」というものがなく入社してしまうので、「何か思っていたのと違うな」とすぐに辞めてしまう。これはいま、採用にかかわる関係者の悩みの種となっています。
先日のパーソルキャリアの発表によると、転職サイトの「doda」に登録した入社直後の新社会人が、調査を始めた2011年以降で過去最多を更新した。2011年比では約30倍にまで増加したと話題になっていました。こうした事象もまた、口コミを重視した「省エネ就活」によって起きている、ととらえられるかもしれませんね。

――「3年で辞める若者」と言われたのも、いまや昔という......。

大塚さん 就職する会社に対して、帰属意識を持っていないことが問題です。では、なぜ持てないのか――。それは、企業側に責任があると思います。真の意味で「選ばれる会社」になっていないからではないでしょうか。
就活サイトには数万社の求人があり、業種を絞ったとしても、大手から中小まで数千社がひしめいています。似たような会社がたくさんあるとも言えるなかで、就活生が入社したい1社になるには、やはり「選ばれる理由」が大事だと、私は考えています。

――では、「選ばれる企業」になるには、どうしたらいいでしょうか。

大塚さん まずは、会社として大切にしたい価値観=存在意義をあらためて明確にする。とくに「働き方」の観点で、どんな会社でありたいか、ビジョンをよく考えていただきたいと思います。それにリンクする社内の施策(制度)を整えるべきでしょう。
そして、会社のビジョンのもと、なぜその制度が存在するのかというストーリーを描いて伝えられると、ベストですね。就活生から「共感」が得られて、「選ばれる会社」になっていくと思います。

――たしかに、Z世代にとって「共感」はキーワードです。

大塚さん まだまだ伝えきれていない会社は多いと思います。そして、こうしたビジョンや、それにリンクする制度を整えていくには、自社を「客観視」することが大事。しかしながら、企業も人も、なかなか客観視できないものです。
そこで私のような採用コンサルタントが、企業目線、就活生目線の双方の見方から、両者をつなげるにはどうしたらいいか、というお話をさせていただくんですけれども...と、ちゃっかりアピールになってしまいましたね(笑)。
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