NHK前田前会長、退職金10%減額処分で明らかに!「3年間だけで退職金2100万円超!」...ネットに怒りの声殺到「民間サラリーマン一生分の額だぞ!」

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   NHKの前田晃伸前会長らが勝手に未認可の事業の予算を組んでいた問題で、NHKは2023年7月11日、前田前会長の退職金を10%減額する処分を発表した。

   ところが、それでも約1900万円の退職金が支払われるという。たった3年間務めただけで、NHKトップには約2100万円の退職金が出る仕組みが露わになった。

   民間企業では何十年も働いて得られるかどうかの額だ。ネット上では、怒髪天を突く怒りの声が殺到している。

  • 東京渋谷のNHK放送センター
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退職金騒動で露わになった、NHK会長の月収211万円、年収3092万円

   この問題は、NHKがインターネット配信サービス「NHKプラス」にBS番組を加えるための設備調達予算として、昨年(2022年)12月、総務省が認可していない不適切な費用約9億円を盛り込んでいたというもの。

   衛星放送番組のネット配信は、まだ認められていないのに、その関連費用を前田晃伸前会長と一部理事らが稟議(りんぎ)書を回すかたちで勝手に予算に計上。予算を審議する理事会にも説明せず、国会の承認まで得ていた。今年6月の朝日新聞の報道で発覚した。

   NHKニュース(7月11日夜放送)も含めた主要メディアの報道をまとめると、NHKの稲葉延雄会長は7月11日、記者会見を開き、不適切な予算決定に関わった前田晃伸前会長(今年1月退任)への処分として、退職金を10%減額して支払うと発表した。

   また、不適切な予算作成に関わった当時の役員6人を稲葉会長が厳重注意した。そして、伊藤浩前専務理事が2か月分の報酬の20%を、山内昌彦理事が2か月分の報酬の15%をそれぞれ自主返納する。さらに、正籬(まさがき)聡前副会長、児玉圭司前理事、林理恵専務理事、熊埜御堂(くまのみどう)朋子理事の4人が、2か月分の報酬の10%を自主返納する。

   稲葉会長は会見で「NHKの業務執行やガバナンスに対する視聴者・国民の皆さまの信頼を損なう事態となったことを改めておわび申し上げる。二度と起きないよう、再発防止の徹底を図っていく」と謝罪した。

   ところで、減額された前田前会長の退職金はいくらになるのか。NHKは額を明らかにしていないが、報道各社は「約1900万円の見込み」と伝える。前田氏は、みずほファイナンシャルグループ会長、国家公安委員などを経て、2020年1月にNHK会長に就任、3年の任期を務め、2023年1月に退任した。

   わずか3年間で約1900万円になるのはなぜか。実は、前田前会長の年間報酬額が3000万円超もあるからだ。NHK会長の報酬額はNHK経営委員会によって決定される。そして、その額はNHK公式サイトの経営委員会議事録で公開されている。

   2021年4月6日に行われた第1375回経営委員会の会議案「2021年度 標準役員報酬について」を見ると、前田前会長の月額報酬は211万円、期末報酬(ボーナス、年2回)は各期280万円とある。合計で1年間の報酬は3092万円にもなる。

   そして、退職金の額は、NHKの公式サイト「会長、副会長および理事の退職金支給基準」(2008年5月)をみると、「第3条 退職金の額は、会長等の在任月数に、退任時の報酬月額の100分の28に相当する額を乗じて得た額とする」とある。

   この規定をあてはめると、月額報酬が211万円で36か月在任しているため、正規の退職金は2126万円になる計算だ。ここから10%を引くと、1913万円というわけだ。

   この額は、国民の受信料で成り立っている公共放送のトップとして妥当なのかどうか。また、退職金の規定が適切なのかどうか――。

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