できる営業パーソンの「コミュ力」とは?...「父と娘の会話」見習おう! 部下&他部署との信頼関係づくりには「コミュニケーションの3原則」を(大関暁夫)

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

一方的に指導するのではなく、「自分の言葉」で考えを表明させる

   「コミュニケーションの3原則」その3は、「コミュニケーションは話すより聞く」です。

   コミュニケーション上手の基本は、聞き上手です。父と娘の会話でも、一方的に父親が娘に話しかけてもそれでは娘を思う気持ちが伝わりにくいばかりか、むしろ説教がましくなって、逆効果だったりします。

   娘を思う気持ちを持って話を聞き出してあげることで、親身な気持ちが伝わり娘も父親に特に信頼感を持って接してくれるようになるでしょう。

   対担当者コミュニケーションも同様です。どんな場面でも一方的に指導するのではなく、基本は担当者に質問することで、「自分の言葉」で考えを表明させることが、大切です。

   特に、担当者が失敗した時、クレームを受けた時などは要注意です。このような場面では、叱責や注意というかたちで一方的な指示をしがちですが、「どうしてそうなったのか」「同じミスを起こさないためにどうしたらよいか」等を質問して、自ら考えさせ、言葉にさせることが成長につながります。特にマニュアルの無い営業の世界では、このやりとりが一層重要なのです。

   また、他部署との関係では、自部門からの主張ばかりしていては、結局平行線をたどりがちになります。

   まずは自社のおかれた状況を客観的事実として共有したうえで、相手の事情を聞き出しつつ、お互いにどのように歩み寄ったら会社にとって最善の策になるのかを念頭に「相談」する姿勢が大切です。

   営業活動を円滑にすすめるためには、社内の部門間での融和は不可欠です。「聞くコミュニケーション」を駆使して、この点をしっかり調整しましょう。【つづく】(大関暁夫)

大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
姉妹サイト