FRBの債務超過が判明...市場への影響は? ドルへの信認が低下すれば、リスク回避のドル売りが強まるか(7月10日~7月14日)【株と為替 今週のねらい目】

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   どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

東京株式市場 上値の重い展開か 企業の決算発表が始まり、個別株物色が強まるか

東京株式市場見通し(7月10日~14日)
日経平均株価予想レンジ:3万1800円~3万3000円

2023年7月7日(金)終値 3万2388円42銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。

   前週の東京株式市場の日経平均株価は、反落した。一時はバブル経済崩壊後の高値を終値ベースで更新する局面もあったが、需給面でETF(上場投資信託)運用会社による分配金捻出に伴う換金売りが懸念されたことに加え、米国の追加利上げ観測が高まったことで米国株が下落したことを嫌気した。

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開になりそうだ。

   注目された米国の6月雇用統計の結果や、FOMC(米連邦公開市場委員会)の6月開催分の議事要旨により、追加利上げ観測が強まっていることから、米国株は軟調な展開が予想され、日経平均株価にとっては嫌気材料となりそうだ。

   加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)が債務超過に陥っていることが判明した。市場への影響は不透明だが、不安材料となることは間違いないだろう。国内では、企業の決算発表が始まるため、個別株物色が強まることが予想される。

外国為替市場 ドルの上値が重い展開か FRBは年内2回の追加利上げを想定 だが、経済指標の結果次第では...?

東京外国為替市場見通し(7月10日~14日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=140円00銭~144円00銭

2023年7月7日(金)終値 1ドル=142円07銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。

   前週のドル円相場は、ドルが下落した。米国の追加利上げ観測を背景に、ドルは一時1ドル=145円目前まで上昇した。だが、その後、6月の米国雇用統計が市場予想を下回ったこともあり、追加利上げ観測が後退。リスク回避のドル売り・円買いが強まり、ドルは1ドル=142円台前半まで下落した。

   今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。

   最大の懸念材料は、FRB(米連邦準備制度理事会)が債務超過に陥っていることが判明したこと。金融政策を背景とした日米金利差拡大観測がドルの下支えとなっている状況に変化はないが、ドルに対する信認が低下するようであれば、リスク回避のドル売りが強まる可能性がある。

   FRBは年内に2回の追加利上げを想定しているが、米国の経済指標の結果次第では、変更の可能性もあるため、米経済指標の結果は注目だ。

◆国内外、今週発表予定の経済指標は?

   経済指標は、国内では10日に6月景気ウォッチャー調査、11日に6月工作機械受注、12日に6月企業物価指数、5月機械受注、14日に7月限オプション取引の特別清算指数(SQ)などの発表が予定されている。

   海外では10日に中国の6月消費者物価指数、12日に米国の6月消費者物価指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、13日に中国の6月貿易収支、米国の6月卸売物価指数、などの発表が予定されている。

(鷲尾香一)

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