介護と仕事の両立が難しい理由「プライベートな時間が取れない」「体に負担」「常に介護のことが頭にあるストレス」
さらに調査ではもう一歩踏み込んで、「介護と仕事の両立が難しいと感じたことがあるか」を聞いた。全体では「とても難しいと感じる」が「44.8%」で、「やや難しいと感じる」は「41.3%」となり、あわせて「86.1%」の人が難しいと感じている現実がわかる。
なかでも30代では、「とても難しいと感じる」が「49.0%」、「やや難しいと感じる」が「42.0%」で、あわせて「91.0%」となった。
最後に、「仕事と介護の両立が難しいと感じる理由」を聞いている。目立ったのは、30代は「勤務時間や終業時間の調整が難しい」(44.0%)、40代は「両立によりプライベートの時間が取れない」(41.5%)、50代は「常に介護のことが頭にあり、ストレスが蓄積される」(38.6%)、60代は「介護の長期化を考慮すると、財政面での不安がある」(38.6%)で、これらが上位を占めた。
こうした調査結果に対して、イチロウの代表取締役である水野友喜氏は、以下のように総括している。
「今年(2023年)の3月に経済産業省の発表により、ビジネスケアラーという言葉が使われ、介護離職には至らないまでも仕事と介護の両立をする人たちが大勢いること、仕事上で様々な制約を受けていることが浮き彫りになりました。少しずつ介護というものが『家の問題』から『社会の問題』として本格的に移行して来ていることを実感しています」
「介護をする家族が仕事やプライベートを犠牲にすることなく在宅介護を続けることができ、それが要介護者本人の幸せにつながることを願いながら、今後もイチロウは介護保険外サービスという立場から介護に関わる人々を支えていきたいと思っています」