「働く女性の時間事情」いろいろ調査 通勤、残業、会議の時間など...どれくらいかかる? そして、SNSやTVに充てる時間は?

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   毎日忙しく働く女性ビジネスパーソンは、1日のなかで何に、どれだけの時間をかけているのだろうか?

   女性の転職に特化した転職サイト『女の転職type』を運営するキャリアデザインセンター(東京都港区)は2023年6月27日、「働く女性の時間事情」の調査結果を発表した。

   この調査では、「働く女性の時間事情」について、多岐にわたる項目を聞いているのがユニークだ。通勤時間は? 残業時間は? 会議は1日平均どれくらい? 平日の睡眠時間は? ......などなど。

   調査によると、残業時間が多いのは「営業系」、会議時間が多いのは「エンジニア系」といった傾向が見えてきた。また、仕事を離れて、SNSにかける時間、TVの視聴時間なども聞いていて、はたしてその結果は?

  • いきいきと働く女性ビジネスパーソン(写真はイメージです)
    いきいきと働く女性ビジネスパーソン(写真はイメージです)
  • いきいきと働く女性ビジネスパーソン(写真はイメージです)

残業時間が少ないのは「事務・経理・人事系」、多いのは「営業系」で平均14.3時間

   この調査は2023年5月24日~6月4日、女性のための転職サイト『女の転職type』会員856人に対して、Web上でアンケートを実施したものだ。

図1 通勤時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)
図1 通勤時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)

   はじめに通勤時間にどのくらいかかっているか聞いてみると、全体では通勤時間平均は42分という結果だった。「東京」だけで見ても、平均は42分となった。

   一方で、最も多かったのは「30~60分未満」で「37.0%」、次いで「1~30分」が「34.1%」となった。「0(フルリモート)」をあわせると、約8割の人が1時間以内の通勤時間だった。さきほどと同様に、「東京」だけで見た場合は、「30~60分未満」が全国よりも12.4ポイント高い「49.4%」。「1~30分」が10.8ポイント減の23.3%となった。

   同社では「住宅費が高い東京においては職住近接が叶わないケースもあると見られ、「30~60分未満」が大半であることが推察されます」としている。

図2 残業時間は1か月どのくらい?(女の転職typeの作成)
図2 残業時間は1か月どのくらい?(女の転職typeの作成)

   続いて、1か月間の残業時間はどうか。最多は「1~10時間未満」で「38.4%」、ついで「0(ほぼなし)」が「27.5%」で月の平均時間は9.8時間だった。

   職種別で見ると、「営業系」が最も長く月の平均で14.3時間、「エンジニア系」が11.2時間、「サービス・販売系」は9.3時間だった。

図3 会議は1日平均どのくらいある?(女の転職typeの作成)
図3 会議は1日平均どのくらいある?(女の転職typeの作成)

   次の質問は、1日の会議時間。最多は「0(ほぼなし)」が「62.4%」だった。次いで「1時間」が「27.2%」、平均では33分だった。

   職種別でみると、「エンジニア系」は「0(ほぼなし)」が「33.3%」と全体の3割を占める一方、「1時間」が「45.4%」となった。平均では60分となった。

   「営業系」も「0(ほぼなし)」が46.5%と、全体に比べて15.9%少なく、平均48分とやや長めだ。これに対して、会議時間が少ないのは「サービス・販売系」で、75.7%が「0(ほぼなし)」と回答した。

   同社は「人と関わるイメージの強いサービス・販売系ですが、会議という形態での時間は少なく、逆にパソコンに向かうイメージが強いエンジニア系は、仕事はプロジェクトで進むことが多いこともあり、実は会議が多くなる傾向が見て取れます」としている。

図4 スキルアップ時間は、1週間でどのくらい?(女の転職typeの作成)
図4 スキルアップ時間は、1週間でどのくらい?(女の転職typeの作成)

   1週間あたりのスキルアップにかける時間についても聞いた。最も多かったのが「0(ほぼなし)」が「56.9%」、次いで「30分~1時間」が「28.4%」、2時間以上は「14.7%」で平均49分となった。

   職種別でみると、「エンジニア系」は2時間以上の人が「33.3%」と、全体と比べて18.6ポイント高く、平均も97分と最多となっているのが特徴だ。

   一方、事務・経理・人事系は平均35分となり、スキルアップにあまり時間をかけていない状況が見られた。

睡眠時間は、平均5.9時間 「朝食食べない」は、全体で23.0%

図5 平日の睡眠時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)
図5 平日の睡眠時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)

   また、平日の睡眠時間はどうだろうか。最も多かったのが「6~7時間」で「56.9%」、次いで「4~5時間」が「32.5%」。平均では、5.9時間だった。

   年代別で見ると、年代が上がるにつれて睡眠時間が短い人の割合が高くなる。同社では「結婚や出産などライフステージの変化に伴い、睡眠時間を確保するのが難しくなっているとも言えそうです」とコメントしている。

図6 平日の朝食にかける時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)
図6 平日の朝食にかける時間はどのくらい?(女の転職typeの作成)

   つづいて、平日の朝食にかける時間は? こちらについて、最も多かったのは「5~10分未満」で「30.5%」、次いで「0(朝食は食べない)」は23.0%。平均では11.5分だった。

   年代別で分析すると、20代は「0(朝食は食べない)」が33.3%と、全体よりも10.3ポイント高い。また、30代では「23.5%」、40代では「17.0%」というように、年齢が上がるにつれて食べない人は減っていく傾向がある。

SNS時間...20代の平均2.5時間、40代の平均1.4時間 TV時間は世代間で大差なく

   ここまでは、仕事に関連した質問を重ねてきたが、一方でどちらかといえば仕事を離れたオフタイムにしがちな2つの行動について、かける時間について聞いている。それは、SNSにかける時間と、TVの視聴時間についてだ。

図7 SNSにかける時間は、1日どのくらい?(女の転職typeの作成)
図7 SNSにかける時間は、1日どのくらい?(女の転職typeの作成)

   InstagramやTwitter、TikTokなどのSNSにかける1日あたりの時間を聞くと、最も多かったのが「1時間」で「27.3%」。次いで「30分」と「2時間」が同率で「20.7%」。平均では1.7時間という結果が出た。

   年代別で見た場合、特徴的なのは20代で「0(ほぼなし)」が0.7%と極めて少なく、最も多かったのが「2時間」の「28.5%」。次いで、「3時間」が「22.2%」、「5時間以上」も「9.7%」などと、SNSに触れている時間は長いといえそうだ。20代の平均は2.5時間。

図8 TVの視聴時間は、1日どのくらい?(女の転職typeの作成)
図8 TVの視聴時間は、1日どのくらい?(女の転職typeの作成)

   さらに、TVの1日あたりの視聴時間(見逃し配信、録画視聴を含む)について聞くと、最も多かったのが「0(ほぼなし)」の25.6%、次いで「1時間」22.3%。平均では1.4時間だった。

   同社は「年代別では大きな差は見られないものの、SNS時間とTV時間比べると、40代はどちら(=SNS時間も、TV時間も)も1.4時間なものの、30代は(SNS時間)1.9時間と(TV時間)1.3時間、20代は(SNS時間)2.5時間と(TV時間)1.3時間と、年代が上がるごとに『SNS時間>TV時間』が高まっていく様子が見られました」と指摘している。

   今回の調査を受けて、「女の転職type」編集長の小林佳代子氏は、

「今回は働く女性のさまざまな『時間』に関する調査でしたが、職種や年代によって差がある結果となりました。
とくに特徴的なのは昨今人気を集めるエンジニア系で、1日あたりの会議時間や、1週間あたりのスキルアップにかける時間がその他の主な職種と比べて最長でした。
エンジニアはPCに向かって1人で作業をする職種と思われがちですが、クライアントとの打ち合わせやプロジェクトメンバーとの課題共有などコミュニケーションも多く発生する仕事。また、最新技術をキャッチアップし続ける必要がある職種のため、学習時間も長くなる傾向であることがわかります」

   とコメントしている。

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