君たちはどう働くか?【1】 日本の高校生、仕事は「生活のため」7割で突出 韓国は「生活」「楽しさ」同じくらい、米中は「やりがい」「楽しさ」多いのに(鷲尾香一)

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職業の選択で重要視していること...日本は「仕事の環境」が1位 「在宅勤務」の希望は低く

   「職業の選択で重要視していること」(複数回答)では、日本は「仕事の環境」が1位だが、他の3か国は5位となっている。日本が4位の「収入」の項目は、米国と韓国の1位、中国の2位だ。

   一方、米国が3位にあげた「福利厚生」は韓国では4位だが、日本は6位、中国は8位となっており、企業側から従業員に示される収入や福利厚生に対する考え方の違いが表れている。(表)

   「希望する就業形態、就業地域」で特徴的なのは、在宅勤務・リモートワークが中心となる働き方への希望で、「強く希望する」と回答した割合は、米国・中国・韓国が約15%なのに対し、日本は4.9%となっている。「まあ希望する」を合わせても、日本は27.4%にとどまり、米国の55.5%、中国の48.2%、韓国の61.6%に比べて、極めて低い。

   また、「希望する勤務地」では、日本の場合には、東京や大阪など大都会が2012年の34.8%から2022年には29.8%に減少し、一方で、地元の中心都市が24.5%から37.1%に増加している。 この傾向は、米国と中国でも同様だが、韓国だけは大都会が増加して、地元の中心都市が減少している。(グラフ3)

   今回は高校生の進学に対する意識や、仕事・働くことに対するイメージ、職業選択に際して重要視するもの、希望する勤務地といった将来の仕事に対する考えを中心に取り上げた。

   次回は高校生の自意識、生活に対する意識や社会に対する意識についてを取り上げる。【つづく】

   <君たちはどう働くか?【2】 日本の高校生、「今の自分が好き」54.5%、「自分はダメな人間」78.6%...米中韓の比較で際立つ 「自分の国の未来は明るい」わずか32.0%(鷲尾香一)>に続きます。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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